京都市海外情報拠点レポート(2021年度12~3月分)

UPDATE :
2022. 04. 15
CATEGORY :
海外レポート

SUMMARY

京都市観光協会及び京都文化交流コンベンションビューローでは、世界6都市において、京都市海外情報拠点を運営しています。このたび、2021年度12~3月分の拠点レポートを公開いたしましたので、お知らせします。

--ニューヨーク-- 報告トピック

・ニューヨークではコロナから脱却し、マスク着用義務や企業でのワクチン接種等の推奨のプロトコールも停止となった。アメリカ人の旅行意欲も急上昇が期待されている。(業界向けPR ネットワーク「MMGY Global ニュースレター」より)
・アメリカの消費者心理は、10 年以上前の最低水準に落ち込むが、コロナ禍での貯蓄と労働市場の回復を背景に、消費意欲の減退ではないと見られている。(ロイター通信より)
・アメリカでの約半数がヨーロッパでのバケーションを計画していたが、現在、その計画はウクライナ危機で様子見となっている。いち早くこの状況に対応しているのが、クルーズ業界である。多くのクルーズ会社では、東欧航路の旅程変更や欠航が相次いでいる中、国内専用のリバー&レイククルーズ会社である「アメリカン・クイーン・ボヤージュ」は予約件数が過去 2週間で 30%増となっている。(業界向け PR ネットワーク「MMGY」の調査より)
・毎年恒例の「Vacation Deprivation®調査」の発表によると、アメリカ人が 2021 年に取得した休暇日数は世界平均より 6 日少ない(12 日未満)が、2022 年には 2 週間の休暇を取ろうとしている傾向がみられる。また、次の旅行では、長期間の旅行や予備の旅行も予約し、確実にバケーションを取ろうとしている意向が見られる。「健康」や「幸福」のために、これまで以上に休暇を重視していくと予測されている。(エクスペディア社より)

--ロサンゼルス-- 報告トピック

・ロサンゼルスを含めアメリカは “パンデミック”のほぼ終息に達しており、専門家からはウイルスの蔓延を抑えるのに十分な免疫レベルが間もなく得られ、マスクの義務付けも終わりを迎えるといわれている。カリフォルニア州でも 2022 年 3 月時点で人口の約 70.5%がワクチン接種済みである。
・アメリカの旅行代理店やオペレーターから、ここ数週間、来春および夏期の予約数が大幅に増加していることが報告された。米国からのアウトバウンド旅行の増加、特にイースター休暇の予約は 130%増加すると予測している。(世界旅行業協会「W.T.T.C.」より)
・1,200 人以上のアメリカ人を対象に行った独自調査によると旅行者の81.5%が旅行準備の態勢にあり「最も高い水準」にある。回答者の約 77%が、今後 1~2 年の間の旅行を非常に楽しみにしていると回答している。(「デスティネーション・アナリスト」より)

--ロンドン-- 報告トピック

・2022 年のラグジュアリートラベルのトレンド予測では、ヘルスツーリズム、究極の隔離スポット、プライベートジェット、サステナブル、再生旅行(地域貢献)、教育を含めたツーリズムを取り上げている。(イギリスメディア「TIMES TRAVEL」より)
・同じく 2022 年の「10 のトレンド」とした記事によると、コロナによる渡航制限等のない訪問地の増加、長距離旅行への需要向上、自己啓発への投資、極限への冒険、オールインクルーシブのニーズといった、パンデミックで実現できなかった旅行を取り戻す傾向を取り上げている。(旅行媒体「Conde Nast Traveller」より)
・旅行会社の予測する旅行トレンドは、BFG(The Big Family Get together)と称した家族旅行、人混みを避けた旅行、一人旅、旅行代理店の活用、未来を考えた旅行を予約するようになっている。また、英国からの長距離訪問先には、ニュージーランド、モルティブ、日本がバケットリストに挙げられている。(ラグジュアリートラベルエージェンシー「Black Tomato」社より)

--パリ-- 報告トピック

・フランスでは、12 月 15 日以降、2 回目のワクチン接種から7 か月経過すると「衛生パス」が無効になり、パスの更新には3 回目の接種が義務となった。1 月 24 日以降「衛生パス」が「ワクチンパス」に変更された。レストランや映画館への入場、長距離移動の際等には“ワクチン接種の有無”が確認されることになり、陰性証明だけでは入場不可になった。3 月 14 日以降は、「ワクチンパス」の運用も廃止されている(病院、高齢者施設等では提示あり)。屋外のマスクの着用義務は解除、
屋内も公共交通機関や病院を除き着用義務は解除されている。(パリ拠点調べ)
・サステナブルツーリズムへの関心度は高く、ガイドブック「Guide Tao」とコラボレーションした「Guide Tao Japan」では日本の6エリアを各章に構成し、農家ステイ、森林浴、障がい者向けの情報等を掲載し、持続可能な旅を実現するためのアドバイス等がまとめられた。

--シドニー-- 報告トピック

・オーストラリアでは、11 月 1 日よりワクチン接種完了の国民と永住権保持者は海外渡航が可能となった。ワクチン未接種者が渡航する際は、医療証明書の提示が必要。連邦政府はクルーズ船の受入も 4 月 17 日から開始とした。ニュージーランドにおいては、ワクチン接種完了のオーストラリア人の受け入れを 4 月 12 日から開始する予定となった。
・主要旅行会社の動向では、スタッフ募集が増加し、イースター休暇の予約も好調に伸びている。特に、旅行会社が顧客から預かっているクレジット額は約 73 億円以上に上っている。
・3 月に開催された MICE 向け出展事業「AIME」では、日本に対し、いつから日本が受入を開始するのかという時期についての質問が続くほど、訪日への関心は維持されている。

--台北-- 報告トピック

・新型コロナウィルスについては、9 日間の春節連休により感染が広がることが懸念されていたが、中央感染症指揮センターの指揮官は、連休明け後も感染者が大幅に増えていないとして、状況は安定しており制御可能な範囲内だとの見解を示した。ワクチンの接種率についても 2 回目 78%、3 回目 48%に達した。国境制限緩和については、入国者を対象にした検疫措置を 3 月 7 日から調整すると発表し、検疫場所からの外出を禁じる在宅検疫期間を現行の 14 日間から 10 日間に短縮した。今後は、検疫措置を段階的に短縮する計画だが、どのように緩和するかは検討中である。
・2021 年大型観光経済論壇サミットで、約 78%の台湾人は2022 年年末までに少なくとも 1 回の海外旅行に行きたいとのこと。サミットに参加したライオントラベル社は 2024 年に2019 年の観光水準に回復すると示唆した。(台湾メディア「XIN」発表より)
・日本旅行の素敵な思い出をもう一度味わうため、台北拠点主催の「京都市と広島県:【集思廣益 回憶京彩】フォトコンテスト」を開催した。両エリアで過去に旅行した写真と未来の旅行希望リストを SNS や特設ウェブサイトで募集。投稿件数約700 件とサイト閲覧数も 20,000PV を超える反響があった。

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本件に関するお問い合わせ先

公益社団法人 京都市観光協会

kyototravel@kyokanko.or.jp

広報・プロモーション課 京都市海外情報拠点 担当

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