有松 例えばみなさんの国で、マスクや手洗いうがいなどふだんの生活習慣において、コロナ禍 前と後で変化したと感じることはありますか?
クリシャーニ スリランカではもともとマスクをつける習慣はほとんどなく、わたし個人の記憶では販売しているのを見たことさえありませんでした。そこへいきなり「マスクをしろ」と言われて、みんなびっくりしていました。いざ探してもなかなか買えませんし。それが今では、あたりまえのようにみんながマスクをしています。まったく新しい文化が入ってきたという感じでした。
ジュリア 欧米ではみんなマスクを取っているというイメージがありますが、アメリカでは地域によって状況は異なっていて、都市部ではマスクをつけている人は結構います。罰金制でマスク着用が義務化されている州や地域もあり、アメリカでもマスクをつける習慣がついた人もいると聞いています。
有松 なるほど。以前よりマスクは受け入れられるようになった国が多いということですね。コロナ禍による生活様式の変化でいえば、「デジタル化」についてはどんな印象をお持ちでしょうか?
プラ― コロナウイルス感染拡大の観点から、現金を手渡しするのはどうしても気になるところがあったので、コロナ禍においてデジタル化の流れは一気に加速したと感じています。
有松 特に日本ではコロナ禍以前から課題とされてきたことだったキャッシュレス化が進みました。
ルディ フランスでもコロナ禍前はキャッシュレス決済を使う人は少なかったのですが、コロナ禍で急速に普及したと思います。
セスカ キャッシュレス決済について中国はかなり進んでいます。あまりに進んでいるおかげで、スマホだけを持って出かけても、さまざまなアプリを駆使すれば何でも出来てしまいますね(笑)。WeChat や銀聯カード は日本での支払いも出来るようになって、すごく便利です。
プラ― そういえば日本のレジについて思うことがあって、キャッシュレス決済の種類が多すぎて、自分が使っているサービスがあるかどうかを探すのが難しいですね。もう少し統一されるともっと便利になるのではないかなと思います。
有松 レストランや美術館、公共施設などの事前予約システムも増えてきました。これから外国人観光客が再び増えてきたときに、このままだと使いづらいなと感じることはありますか?
リアム 事前予約システムを今後も引き続き導入していくのであれば、英語には対応していないと海外からの観光客が使うことは難しいでしょうね。
ルディ コロナウイルス感染対策としてコンビニやスーパーのレジがセルフレジになったところでは英語は書いてあるところもあるので、これからに期待したいです。