このたび、京都市観光協会データ月報(2024年11月)をとりまとめましたのでお知らせします。
今回のホテル統計の対象施設数は107軒、旅館統計の対象施設数は25軒です。
※下記、掲載している内容は概要のみとなっております。
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調査結果のポイント
87.4 %
1.0pts (2019年同月差)
稼働率は87.4%となり、コロナ禍前である2019年同月と同水準となった
京都市内主要ホテル107施設における2024年11月の客室稼働率は87.4%となり、コロナ禍以降での最高値となった前月(10月)の88.8%に次ぐ水準となった。前年同月の85.5%からは1.9ポイント増、2019年同月の88.4%からは1.0ポイント減となった。11月の稼働率が10月を下回ったのは、2018年以来6年ぶりである。10月が欧米、中国などで祝日やスクールホリデーの影響から訪日が増加していたことが影響している。また、今年の11月の平均客室単価が統計開始以来最も高い水準に達したことで需要が抑制されやすかったことに加えて、平年より気温が高く紅葉の色づきが遅れたことで宿泊需要が12月にずれ込んだことが要因のひとつだと考えられる。
なお、本統計参画施設の一部からの回答をもとに日別の客室稼働率を前年と比較したところ、12月前半は前年同期比で10ポイント程度上回る状況が続いていることからも、紅葉の遅れの影響を伺い知ることができる。
375,154 泊
18.1% (2019年同月比)
日本人延べ宿泊数は、前年同月から減少も前月からは増加し、紅葉狩り需要の根強さが伺えた
調査対象施設における日本人延べ宿泊数は375,154泊となり、前月(10月)の339,653泊から10.5%増となった。調査対象施設数の変化を考慮しない場合、前年同月比は14.8%減、2019年同月比は18.9%増となった。
コロナ禍前からの調査対象かつ開業済みであった施設のみ(49施設)で比較すると、前月から8.6%増、前年同月から14.9%減、2019年同月からは18.1%減となった。
566,050 泊
30.6% (2019年同月比)
外国人延べ宿泊数は、2019年同月から過去最大の増加幅となった
調査対象施設における外国人延べ宿泊数は566,050泊となり、前月(10月)653,000泊から13.3%減となった。調査対象施設数の変化を考慮しない場合、前年同月比は20.0%増、2019年同月比は105.4%増となった。
コロナ禍前からの調査対象かつ開業済みであった施設のみ(49施設)で比較すると、前月から16.3%減、前年同月から22.8%増となった。2019年同月比は30.6%増と初めて30%を超え、過去最大の増加幅となった。
総延べ宿泊者数に占める外国人比率は60.1%となり、2019年同月の46.6%からは13.5ポイント増となった。統計を開始した2014年以降で最も外国人比率が高くなった今年4月の70.1%から8か月連続で60%を超えた。
国・地域別構成比は2か月連続でアメリカが1位となった
外国人延べ宿泊数を国・地域別構成比でみると、アメリカが21.3%(2019年同月15.7%)と最も多く、次いで中国が18.0%(同28.6%)、台湾が7.4%(同9.3%)と続いた。2か月連続でアメリカが1位となった。
28,686 円
42.1% (2019年同月比)
平均客室単価・客室収益指数ともに2019年同月から過去最大の増加幅となった
平均客室単価は28,686円となり、前年同月の24,284円からは18.1%増、2019年同月の20,186円からは42.1%増となった。客室収益指数(平均客室単価に客室稼働率を乗じた指標で、1室あたりの売上高に相当する)は25,072円となり、前年同月の20,763円から20.8%増、2019年同月の17,844円からは40.5%増となった。
また、平均客室単価を米国ドル建てで換算した場合、2019年比は0.3%増となり、コロナ禍前2019年同月と同水準となった。
76.6 %
5.3pts (2019年同月差)
旅館の客室稼働率は76.6%となり、前年同月から減少も、2019年同月の水準を上回った
市内主要旅館25施設における11月の稼働率は76.6%となり、前月(10月)の76.2%から0.4ポイント増となった。前年同月の77.9%から1.3ポイント減、コロナ禍前である2019年同月の71.3%から5.3ポイント増となった。修学旅行が実施される時期であることに加えて、外国人需要の増加が続いていることで、稼働率が高まった。
146.1
37.7pts (2019年同月差)
「行こう指数」は、2019年当時の水準を上回る状況が続いている
日本人の京都訪問意向「行こう指数」の24年11月の値は146.1(2019年の平均値を100とした場合)となり、前年同月(150.7)を下回ったものの、2019年同月(108.4)の水準を上回った。
59,401 室
1.0% (前年同月比)
京都市内における宿泊施設の施設数は前年同月比3.5%増、客室数は前年同月比1.0%増となった
2024年11月末時点での京都市内における営業許可を受けた宿泊施設の施設数は、前月から21軒開業、6軒廃業、差し引き15軒増加して、3,538軒となり、前年同月の3,418軒からは3.5%の増加となった。総客室数は59,401室となり、前年同月の58,793室から1.0%の増加となった。
126.5
5.9pts (2019年同月差)
日帰り客を含めた市内の日本人来街者指数は、前年同月から増加も、2019年当時の水準を下回った
2024年11月の来街者指数は126.5(2019年の平均値を100とした場合)となり、前年同月の122.1から4.4ポイント増加したものの、2019年同月の132.4を下回った。
44.1 億円
175.9% (2019年同月比)
市内4百貨店の免税売上額は約44.1億円となり、2019年同月から2倍以上の増加となった
2024年11月の市内4百貨店における免税売上額は約44.1億円となった。コロナ禍前である2019年11月(約16.0億円)からは2倍以上の増加となった。免税売上額が総売上額に占める割合は18.8%となった。免税売上額に占める中国人の割合は51.4%(2019年同月は74.4%)となった。
37.2% (2019年同月比)
観光案内所の来所者数は、2019年当時の水準を下回っている
2024年11月の来所者数はコロナ禍前である2019年同月からは37.2%減に留まっており、2019年当時の水準を下回っている。外国人比率は48.6%となった。
今後の見通し
11月時点の今後の客室稼働率の予測値は、12月79.4%(前年同月76.7%、2019年同月76.1%)、1月72.3%(前年同月60.3%、2019年同月65.6%)、2月71.8%(前年同月69.9%、2019年同月78.5%)となった。外国人宿泊客の増加に伴って、例年閑散期であった1月,2月の稼働率が底上げされ、年間の繁閑差が縮小し、平準化が進む見込みである。また、稼働率と販売価格の上昇にともなって、客室収益指数(販売可能な客室1室あたりの収益)がより一層高まるものと考えられる。
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調査仕様
全体概要
京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。
なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義しています。
※過去の調査結果はこちらからご覧ください。
調査対象
2024年11月時点 | ホテル | 旅館 | ||
施設数 | 客室数 | 施設数 | 客室数 | |
調査対象 | 107 | 18,701 | 25 | 604 |
市内全体 | 265 | 36,966 | 367 | 5,311 |
カバー率 | 40.4% | 50.6% | 6.8% | 11.4% |
- 平成30年の旅館業法改正にともないホテル・旅館の区分が廃止されたため、市内全体におけるホテルの施設数および客室数は、区分が廃止される直前までの旅館の数値に変動が無いものと仮定して算出している。
- 前年と本年では対象施設数が異なる場合があるため、今回発表する前年の数値は昨年の発表値と異なる。
用語説明
- 「販売可能客室数」・・・日々販売されている客室数の月間累積値を示す。
例)100部屋を有する施設にて、20室が改装工事中、80室を30日間販売していた場合
販売可能客室数:80室×30日=2,400室 - 「客室稼働率」・・・「販売可能客室数」における「稼働客室数」の割合
- 「外国人比率」・・・「総延べ人数」における「外国人延べ人数」の割合
- 「構成比」・・・「外国人延べ人数」における「各国・地域の延べ人数」の割合
- 「伸率」・・・「前年の各国・地域の延べ人数」に対する「本年の各国・地域の延べ人数」の伸率
休業の扱いについて
調査対象期間中、対象施設が臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出します。
例)100部屋を有する施設が、以下のように営業をしていた場合
➀ 11月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 11月1日~10日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 11月21日~30日の期間(10日)は休業
販売可能客室数:100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率 :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%
参考 京都市における観光調査関係の資料一覧
京都市における観光調査関係の参考資料を一覧化しております。
人流データ、京都観光総合調査、経済全般に関するデータ、宿泊施設数など随時更新しております。
以下からご確認ください。
注意事項
- 京都市観光協会データ月報は、調査対象施設のみなさまのご協力、ならびに京都市観光協会会員および京都文化交流コンベンションビューロー賛助会員からの会費をもとに運営しております。
- 本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ月報」を明示してください。ただし、STRデータについては、STRの書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:堀江)までお問合せください。
- 各種数値は、データ提供元である宿泊施設等からの訂正等により、後日予告なく修正される場合があります。原則として、後から発表される数値を正しいものとして利用いただくようお願いいたします。
- 京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となります。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主な宿泊施設を対象とする標本調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなります。
- ご協力いただいている本調査対象ホテルには、エリア・客室数・ADRなどに分類集計したデータ、日毎稼働率の実績・予約データ(いづれも非公開)を毎月ご提供しております。調査参画をご希望の場合は、下記までお問合せください。
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公益社団法人 京都市観光協会 企画推進課 神田、堀江
075-213-0070