京都市観光協会データ月報(2023年9月)

UPDATE :
2023. 11. 02
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データ月報

このたび、京都市観光協会データ月報(2023年9月)をとりまとめましたのでお知らせします。
今回のホテル統計の対象施設数は109軒、旅館統計の対象施設数は26軒です。

※下記、掲載している内容は概要のみとなっております。
より詳細な調査データ(PDF)の閲覧・ダウンロードをご希望の方は、「調査結果ダウンロード申込フォーム」よりお申込みください(回答完了後、即時閲覧・ダウンロードしていただけます)

   

調査結果のポイント

稼働率は75.8%となり、2か月連続で前月から上昇も、コロナ禍前を下回る状況が続く

75.8%

7.1pts

2019年同月差

京都市内主要ホテル109施設における2023年9月の客室稼働率は75.8%となった。前月(8月)の69.3%からは6.5ポイント増、前年同月の54.2%からは21.6ポイント増となった。前月からの上昇は2か月連続となった。コロナ禍前である2019年同月の82.9%からは7.1ポイント減となった。2019年秋は日本で開催されたラグビーワールドカップの影響で稼働率が高まっていたことに加えて、今年は物価上昇に伴って日本人需要の回復が進んでいないことが要因として考えられる。

日本人延べ宿泊数は、平均客室単価の上昇などが影響し、2019年当時の水準まで至っていない

352,773

10.1%

2019年同月比

調査対象施設における日本人延べ宿泊数は352,773泊となり、前月(8月)の387,699泊から9.0%減となった。調査対象施設数の変化を考慮しない場合、前年同月比は22.8%減、2019年同月比は31.8%増となった。
コロナ禍前からの調査対象かつ開業済みであった施設のみ(47施設)で比較すると、前年同月比は21.4%減、2019年同月比は10.1%減となった。2019年同月比がマイナスとなるのは6か月連続である。前年同月と異なり、今年は宿泊キャンペーンが行われておらず、曜日巡りの都合で連休が少なかったことや、平均客室単価が高まっていることなども影響し、2019年の水準まで至っていない。

外国人比率は51.8%となり、コロナ禍以後では初めて2019年の水準を上回った

379,618

4.4%

2019年同月比

調査対象施設における外国人延べ宿泊数は379,618泊となり、前月(8月)の369,943泊から2.6%増となった。調査対象施設数の変化を考慮しない場合、2019年同月比は42.8%増となった。
コロナ禍前からの調査対象かつ開業済みであった施設のみ(47施設)で比較すると、2019年同月比は4.4%減となった。前月(8月)の18.8%減から14.4ポイント改善し、ほぼコロナ禍前と同水準にまで回復した。
総延べ宿泊者数に占める外国人比率は51.8%となり、前月の48.8%から上昇した。2019年同月の49.8%からは2.0ポイント増となり初めて2019年を上回った。また、9月としては2014年の統計開始以降最も高い水準となった。

中国が3か月連続で1位、中国人団体旅行解禁に伴い、前月から回復幅が大きくなった

 

外国人延べ宿泊数を国・地域別構成比でみると、中国が18.2%(2019年同月31.9%)と最も多く、次いでアメリカが15.9%(同14.2%)、台湾が10.4%(同6.7%)と続いた。中国が1位になるのは3か月連続である。また、中国人宿泊客の2019年同月比は41.4%減となり、前月の54.9%減から回復が進んだ。

平均客室単価は2019年の水準を上回っているが、円安の影響でドル換算すると2019年を下回っている

16,179

22.8%

2019年同月比

平均客室単価は16,179円となり、前年同月の11,868円からは36.3%増、2019年同月の13,175円からは22.8%増となった。2019年同月を上回るのは、これで10か月連続である。客室収益指数(平均客室単価に客室稼働率を乗じた指標で、1室あたりの売上高に相当する)は12,264円となり、前年同月の6,432円から90.7%増、2019年同月の10,922円からは12.3%増となった。
 なお、平均客室単価を米国ドル建てで換算した場合、2019年同月比は10.9%減となっており、依然として2019年を下回る状況が続いている。

旅館の客室稼働率は68.8%となり、3か月ぶりに2019年当時の水準を上回った

68.8

7.7pts

2019年同月差

市内主要旅館26施設における9月の稼働率は68.8%となった。前月(8月)の43.1%から25.7ポイント増、前年同月の59.8%から9.0ポイント増、コロナ禍前である2019年同月の61.1%から7.7ポイント増となった。2019年同月を上回ったのは3か月ぶりである。外国人宿泊数は、2019年当時を2か月連続で上回った。

「行こう指数」は、2019年当時の水準を上回る状況が続いている

110.1

日本人による京都観光への訪問意向「行こう指数」の2023年9月の値は110.1(2019年の平均値を100とした場合)となり、2019年当時の水準を上回る状況が続いている。前年同月と比較すると宿泊者数は減少したものの、「行こう指数」は同水準であった。

京都市内における宿泊施設の施設数は前年同月比2.5%減、客室数は前年同月比2.2%減となった

57,930

2.2%

前年同月比

2023年9月末時点での京都市内における営業許可を受けた宿泊施設の施設数は、前月から24軒開業、20軒廃業、差し引き4軒増加して、3,414軒となり、前年同月の3,500軒からは2.5%の減少となった。総客室数(推計)は57,930室となり、前年同月の59,231室から2.2%の減少となった。

日帰り客を含めた市内の日本人来街者指数は、2019年当時と同水準となった

96.5

2023年9月の来街者指数は96.5(2019年の平均値を100とした場合)となり、コロナ禍前である2019年同月と同水準となった。

市内4百貨店の免税売上額は約23.8億円となり、2019年同月から倍増した

23.8億円

100.9%

2019年同月比

2023年9月の市内4百貨店における免税売上額は約23.8億円と前月(8月)の20.4億円から増加した。コロナ禍前である2019年9月(11.8億円)からは円安の影響もあり100.9%増となっており、4か月連続で2019年同月比が増加した。免税売上額に占める中国人の割合は55.3%となり、増加傾向にある。

観光案内所の来所者数は、2019年当時の水準まで至っていない

49.3%

5.6pts

2019年同月比

2023年9月の来所者数は前月(8月)から3.0%増となった。2019年同月比では34.7%減に留まっており、客室稼働率等と比べると回復していない。外国人比率は49.3%となり、2019年同月の43.7%から5.6ポイント増加した。

客室の稼働率の予測値は、ほぼコロナ禍前と同様の傾向となる見込み

9月時点の今後の客室稼働率の予測値は、10月80.0%(2019年同月86.1%)、11月89.2%(同88.4%)、12月72.0%(同76.1%)となった。ほぼコロナ禍前と同様の傾向となる見込みで、円安や航空便の増加に伴い中国以外の国・地域においても訪日需要が高まり続けていくと考えられる。また、全国旅行支援「きょうと魅力再発見旅プロジェクト」が12月1日から再開されることを受け、物価高で伸び悩んでいた日本人需要も底上げされるものと思われる。

参考)新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言等の期間

出所)京都市HP、東京都HP、GoToトラベルHP、きょうと魅力再発見旅プロジェクトHP、ただいま東京プラスHP等を参考に京都市観光協会で作成

調査レポートのダウンロード/分析ダッシュボード

調査レポートの詳細な分析結果(PDF)のダウンロード、また各種データを自由に加工・分析していただける
分析ダッシュボードについては、以下からそれぞれお申込みください。

入力いただいた情報は、京都市観光協会において適切に管理し、当協会事業以外では使用いたしません。
※データを利用する際には、必ず出典と引用元URLの明記をお願いします。
※フォームへのリンクが開かない場合は、お手数ですが問い合わせフォームにご連絡ください。

   

調査仕様

全体概要

京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。

なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義しています。

※過去の調査結果はこちらからご覧ください。

調査対象

 

2023年9月時点 ホテル 旅館
施設数 客室数 施設数 客室数
調査対象 109 18,510 26 621
市内全体 275 36,744 367 5,311
カバー率 39.6% 50.4% 7.1% 11.7%
  • 平成30年の旅館業法改正にともないホテル・旅館の区分が廃止されたため、市内全体におけるホテルの施設数および客室数は、区分が廃止される直前までの旅館の数値に変動が無いものと仮定して算出している。
  • 前年と本年では対象施設数が異なる場合があるため、今回発表する前年の数値は昨年の発表値と異なる。
  • 客室収益指数(RevPAR)等の数値は、ホテルデータサービス会社STR(本社:イギリス・ロンドン)からの提供によるもので、上記ホテル施設数とは対象が一部異なる。

用語説明

  • 「販売可能客室数」・・・日々販売されている客室数の月間累積値を示す。
    例)100部屋を有する施設にて、20室が改装工事中、80室を30日間販売していた場合
    販売可能客室数:80室×30日=2,400室
  • 「客室稼働率」・・・「販売可能客室数」における「稼働客室数」の割合
  • 「外国人比率」・・・「総延べ人数」における「外国人延べ人数」の割合
  • 「構成比」・・・「外国人延べ人数」における「各国・地域の延べ人数」の割合
  • 「伸率」・・・「前年の各国・地域の延べ人数」に対する「本年の各国・地域の延べ人数」の伸率

新型コロナウイルス感染症の拡大等に伴う臨時的な休業の扱いについて

調査対象期間中、対象施設が臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出します
例)100部屋を有する施設が、以下のように営業をしていた場合

➀ 9月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 9月11日~20日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 9月21日~30日の期間(10日)は休業

販売可能客室数: 100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率   :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%

臨時休業日数 全日休業
(30日間)
20日以上~
30日未満
10日以上~
20日未満
10日未満 休業なし
ホテル施設数 0

(0.0%)

0

(0.0%)

0

(0.0%)

5

(4.5%)

105

(95.4%)

旅館施設数 1

(3.8%)

0

(0.0%)

2

(7.7%)

15

(57.7%)

7

(26.9%)

 

(参考)調査対象施設における2023年9月(9月1日~9月30日)の臨時休業状況

参考 京都市における観光調査関係の資料一覧

京都市における観光調査関係の参考資料を一覧化しております。
人流データ、京都観光総合調査、経済全般に関するデータ、宿泊施設数など随時更新しております。

以下からご確認ください。

注意事項

  • 京都市観光協会データ月報は、調査対象施設のみなさまのご協力、ならびに京都市観光協会会員および京都文化交流コンベンションビューロー賛助会員からの会費をもとに運営しております。
  • 本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ月報」を明示してください。ただし、STRデータについては、STRの書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:堀江)までお問合せください。
  • 各種数値は、データ提供元である宿泊施設等からの訂正等により、後日予告なく修正される場合があります。原則として、後から発表される数値を正しいものとして利用いただくようお願いいたします。
  • 京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となります。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主な宿泊施設を対象とする標本調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなります。
  • ご協力いただいている本調査対象ホテルには、エリア・客室数・ADRなどに分類集計したデータ、日毎稼働率の実績・予約データ(いづれも非公開)を毎月ご提供しております。調査参画をご希望の場合は、下記までお問合せください。

CONTACT

本件に関するお問い合わせ先

公益社団法人 京都市観光協会

075-213-0070

企画推進課 神田、堀江