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調査結果のポイント
47.2 %
29.9pts (2019年同月差)
京都市内主要ホテル111施設における2022年7月の客室稼働率は47.2%となった。前月(6月)の51.0%からは3.8ポイント減となった。前年同月の29.9%からは17.3ポイント増となり回復基調にはあるものの、7月頭から新型コロナウイルス感染者数が急増した影響で回復の勢いが鈍化した。
しかしながら、日別の稼働率調査に回答したホテル36施設によると、7/16(土)祇園祭前祭宵山の稼働率が86.8%、7/23(土)祇園祭後祭宵山の稼働率が68.7%と、3年ぶりに祇園祭が本格開催されたことで一部日程の稼働率が高水準となった。なお、コロナ禍前である2019年同月の77.1%からは29.9ポイント減となり、外国人不在の影響は依然として大きい。
7月の稼働率は47.2%と前月からは微減となったが、3年ぶりの祇園祭本格開催の影響で一部日程は高稼働
20.5 %
7月の日本人延べ宿泊数の2019年同月比は、コロナ禍以前からの対象施設のみで比較すると20.5%増
日本人延べ宿泊数は427,943泊となり、前月(6月)の443,197泊からは3.4%減となった。調査対象施設数の変化を考慮しない場合、前年同月比は65.4%増、2019年同月比は84.8%増となった。コロナ禍以前から調査対象かつ開業済みであった施設のみ(52施設)で比較すると、前年同月比は72.3%増、2019年同月比は20.5%増となった。2019年同月比がプラスとなるのは4か月連続である。
-97.8 %
6月10日から条件付きで外国人観光客の入国が再開されたが、京都での宿泊者数はゆるやかな増加に留まる
外国人延べ宿泊数は10,638泊となり、前月(6月)の7,555泊から40.8%増となった。入国制限が緩和された3月以降は増加傾向にあるものの、2019年同月比は96.6%減(コロナ禍前からの調査対象施設のみで比較すると97.8%減)と、依然として極めて少ない状況が続いている。総延べ宿泊者数における外国人比率は2.4%と、前月(6月)の1.7%からは微増したものの、外国人による訪日観光のためには旅行会社を通じた申請が必要となるなどの手間が障壁となっていることで需要は伸び悩んでおり、7月時点での京都への影響も限定的であった。
5,934 円
44.90% (2019年同月比)
平均客室単価、客室収益指数ともに前年同月から上昇も、コロナ禍前を下回り続けている
平均客室単価は12,571円となり、前年同月の10,016円からは25.5%増、2019年同月の13,966円からは10.0%減となった。客室収益指数(平均客室単価に客室稼働率を乗じた指標で、1室あたりの売上高に相当する)は5,934円となり、前年同月の2,995円から98.1%増、2019年同月の10,768円からは44.9%減となった。稼働率、客室平均単価、客室収益指数と全ての指数が前年同月から上昇したとはいえ、コロナ禍前を下回る状況が続いている。
37.6 %
12.8pts (2019年同月差)
7月の旅館の客室稼働率は37.6%となり、修学旅行シーズンが終了したことで、再び低水準に
市内主要旅館28施設における7月の稼働率は37.6%となり、前月(6月)の61.3%から23.7ポイント減、コロナ禍前である2019年同月の稼働率50.4%から12.8ポイント減となった。例年5~6月は修学旅行の受け入れが増える時期であることから高稼働となっていたが、7月は修学旅行の催行件数が落ち着いたため、再び低水準となった。
17.9 %
月20日以上休業した施設の割合は17.9%となり、再び休業日を増やし需要低下に対応する施設も多くなった
市内主要旅館28施設における月20日以上休業した施設の割合は17.9%となった。修学旅行の催行が落ち着き、再び休業日を増やす施設が多くなった。
120.5
37.4pts (前年同月差)
「行こう指数」は5か月連続でコロナ禍前の平均を上回る状態が続く
日本人による京都観光への訪問意向「行こう指数」の2022年7月の値は120.5(2019年の平均値を100とした場合)となり、前月(6月)の104.7からは15.8ポイント増、前年同月の83.1からは37.4ポイント増となった。京都観光の潜在需要がコロナ禍前を上回る水準が続いている。
57,942 室
0.70% (前年同月比)
京都市内における宿泊施設の施設数は前年同月比5.7%減、客室数は前年同月比0.7%増となった
2022年7月末時点での京都市内における営業許可を受けた宿泊施設の施設数は、12件開業、17件廃業、差し引き5件減少して、3,518件となり、前年同月の3,732件からは5.7%の減少となった。総客室数(推計)は57,942室となり、前年同月の57,544室から0.7%の増加となった。
91
1.6pts (2019年同月差)
日帰り客を含めた市内の人流動向は、コロナ禍前の2019年同月と同水準に
2022年7月の来街者指数は91.0(2019年の平均値を100とした場合)となり、前年同月の67.8を23.2ポイント上回った。コロナ禍前である2019年同月の89.4からは1.6ポイント増となった。3年ぶりに祇園祭が本格的に催行された事や、今年は感染拡大に伴う行動制限が無かった事により、コロナ禍前と同水準の人出となった。
7.7 %
90.60% (2019年同月比)
市内4百貨店の総売上額は173億円を超え、4月から緩やかな増加が続くも、免税売上高は以前として低水準
7月の市内4百貨店の総売上額は前年同月比7.7%増の173億円となり、4月の149億円から緩やかな増加が続いている。一方で、免税売上額の前年同月比は256.2%増となったが、2019年同月比では85.5%減となり、依然として低水準である。
観光案内所の相談者数は6月とほぼ同水準だった
7月の相談者数は、6月より4.2%増と大きな変化はなかった。コロナ禍前の2019年同月比は61.2%減となっており、外国人観光客不在の影響は大きい。
8月の稼働率は感染拡大により予測から下振れる見込みだが、9月以降は連休もあり予測値を上回る可能性も
7月時点の客室稼働率の予測値は、8月51.8%、9月57.4%、10月50.4%となった。8月は感染拡大の影響で、実際の稼働率が予測値を下回る可能性が高い。9月と10月は3連休があるため、感染拡大が落ち着いた上で「全国旅行支援」が実施されれば、稼働率が予測値をさらに上回る可能性もある。
条件付きで訪日観光客の入国が再開されたが、水際対策が緩和されるまでは緩やかな回復に留まる見込み
Googleによると、全世界における国際旅行に関する7月の潜在需要(航空および宿泊需要の検索動向の指数)は、コロナ禍前の2019年同月比で35.8%増となり、世界的な入国制限緩和に合わせて旅行需要が高まり続けている。
日本でも6月10日から添乗員付きパッケージツアーでの訪日観光客の入国が再開されたが、Googleによる訪日旅行に関する潜在需要の指数は、6月から7月にかけて微増に留まっている。観光庁によると8月26日以降の観光目的入国希望者数は23,074人(8月25日時点)に留まる。一部の宿泊施設では、秋以降の海外からの団体ツアーの問い合わせが増えているようであるが、個人旅行による訪日観光が解禁されるまでは、観光目的での入国者数が回復する見込みは薄く、当面は長期出張や留学、国際学会等を目的としたビジネス客による緩やかな回復に留まる見込みである。
参考)新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言等の期間(京都・東京)
出所)京都市HP、東京都HP、GoToトラベルHP、きょうと魅力再発見旅プロジェクトHP、もっとTokyoHP等を参考に京都市観光協会で作成
※『京都「にち・とま」キャンペーン~日曜に泊まってお得に過ごそう~』…翌日が平日となる日曜日または祝日に、京都市内の参画宿泊施設を利用する旅行者に対して、地域の飲食店や小売店で利用できる3千円の電子地域クーポンを交付する消費喚起策
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調査仕様
全体概要
京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。
なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義しています。
※過去の調査結果はこちらからご覧ください。
調査対象
2022年7月時点 | ホテル | 旅館 | ||
施設数 | 客室数 | 施設数 | 客室数 | |
調査対象 | 111 | 18,634 | 28 | 712 |
市内全体 | 306 | 36,321 | 367 | 5,311 |
カバー率 | 36.3% | 51.3% | 7.6% | 13.4% |
- 平成30年の旅館業法改正にともないホテル・旅館の区分が廃止されたため、市内全体におけるホテルの施設数および客室数は、区分が廃止される直前までの旅館の数値に変動が無いものと仮定して算出している。
- 前年と本年では対象施設数が異なる場合があるため、今回発表する前年の数値は昨年の発表値と異なる。
- 客室収益指数(RevPAR)等の数値は、ホテルデータサービス会社STR(本社:イギリス・ロンドン)からの提供によるもので、上記ホテル施設数とは対象が一部異なる。
用語説明
- 「販売可能客室数」・・・日々販売されている客室数の月間累積値を示す。
例)100部屋を有する施設にて、20室が改装工事中、80室を30日間販売していた場合
販売可能客室数:80室×30日=2,400室 - 「客室稼働率」・・・「販売可能客室数」における「稼働客室数」の割合
- 「外国人比率」・・・「総延べ人数」における「外国人延べ人数」の割合
- 「構成比」・・・「外国人延べ人数」における「各国・地域の延べ人数」の割合
- 「伸率」・・・「前年の各国・地域の延べ人数」に対する「本年の各国・地域の延べ人数」の伸率
新型コロナウイルス感染症の拡大等に伴う臨時的な休業の扱いについて
調査対象期間(2022年7月1日~7月31日)中、対象施設が臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出します。
例)100部屋を有する施設が、以下のように営業をしていた場合
➀ 7月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 7月11日~20日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 7月21日~31日の期間(11日)は休業
販売可能客室数: 100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率 :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%
(参考)調査対象ホテルにおける2022年7月(7月1日~7月31日)の臨時休業状況
臨時休業日数 | 全日休業 (31日間) | 20日以上 30日未満 | 10日以上~ 20日未満 | 10日未満 | 休業なし |
ホテル施設数 | 0
(0%) | 3
(2.7%) | 0
(0%) | 3
(2.7%) | 105
(96.3%) |
旅館施設数 | 1
(3.6%) | 4
(14.3%) | 2
(7.1%) | 6
(21.4%) | 15
(53.6%) |
参考 京都市における観光調査関係の資料一覧
京都市における観光調査関係の参考資料を一覧化しております。
人流データ、京都観光総合調査、経済全般に関するデータ、宿泊施設数など随時更新しております。
以下からご確認ください。
注意事項
- 京都市観光協会データ月報は、調査対象施設のみなさまのご協力、ならびに京都市観光協会会員および京都文化交流コンベンションビューロー賛助会員からの会費をもとに運営しております。
- 本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ月報」を明示してください。ただし、P16のSTRデータについては、STRの書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:堀江)までお問合せください。
- 各種数値は、データ提供元である宿泊施設等からの訂正等により、後日予告なく修正される場合があります。原則として、後から発表される数値を正しいものとして利用いただくようお願いいたします。
- 京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となります。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主な宿泊施設を対象とする標本調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなります。
京都観光総合調査との関連について
京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となる。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主なホテルを対象とするサンプル調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなります。
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