42.8%
40.6pts
京都市内主要ホテル66施設における2020年11月の日本人延べ宿泊客数は、前年同月比42.8%増となり、調査開始以降最高の伸び率となった。11月の紅葉を目当てにした観光需要に、「GoToトラベルキャンペーン」の後押しが加わったことや、外国人需要が消滅した影響で例年より客室販売価格が下がっていることなどが要因であると考えらえる。
-99.5%
0.3pts
外国人延べ宿泊客数は、同99.5%減の1,306人にとどまったが、前月からは約2倍となった。また、JNTOの発表によると、11月の訪日外客数(実人数)は同97.7%減の56,700人となり、こちらも前月の約2倍となった。日本人と外国人を合わせた総延べ宿泊客数は同22.4%減となった。6ヶ月連続で前月を上回る傾向であるものの、外国人客が激減していることで依然として前年割れが続いている。
63.2%
22.2pts
客室稼働率は、前月(41.0%)よりも22.2ポイント高い63.2%となり、本年4月に新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言が発令されて以後、最大の増え幅となった。日本人客の需要回復に伴い7ヶ月連続で回復が続いているものの、例年の11月は90%前後の高稼働となることを考えると、依然として厳しい状況が続いているといえる。
-30.1%
30.2pts
京都市観光協会が提携するホテルデータサービス会社STRによると、京都市内における客室収益指数は前年同月比30.1%減となった。客室稼働率の回復が続き、平均客室単価も同5.7%減とわずかな減少で収まったことで、前月から改善が進んだ。紅葉シーズンの人気に「GoToトラベルキャンペーン」の後押しが加わったことが価格維持につながったと考えられる。
-99.7%
0.1 pts
市内4百貨店における11月の免税件数は前年同月99.7%減の98件となり、前月(59件)からは増加し、これに伴い免税売上額も前月を上回った。また、京都総合観光案内所の相談者数も前年同月から51.9%減となった。
宿泊予約サイトにおける市内宿泊施設の客室販売価格は、3連休初日の11月21日において高騰し、1週間前時点の検索では中央値が2.7万円に達した。12月に入ると価格水準は下落し、1.0~1.5万円で推移している。
-25.2%
5.0 pts
スマートフォンの位置情報をもとに集計した11月の京都駅周辺の人出は前年同月比25.2%減となり、前月から5.0ポイント上昇した。京都は国内主要他都市と比較して、前年からの減少幅が小さい。若年層や近隣地域、都市部の需要の回復が比較的早く進んでおり、これらの客層のニーズに応えていくことが求められている 。
市内における新型コロナウイルス感染症の感染者数は、12月初旬から増加が目立っている。12月16日に75人(発症日基準では12月14日の69人)と過去最多を更新しており、感染経路不明者数の割合も徐々に上昇しつつある。今後も、経済活動を維持しながら感染の流行を最小限に留める努力が求められる。
11月下旬より、都市部を中心に感染が拡大したことにより、一部地域において「GoToトラベルキャンペーン」の利用自粛が呼びかけられた。当時、京都市における感染者数は比較的少なかったことから、12月も「GoToトラベルキャンペーン」の後押しを受けた需要が続くと期待されたが、12月14日に「GoToトラベルキャンペーン」の全国一斉一時停止(12/28~1/11)が発表されたことで、年末年始の宿泊予約のキャンセルが相次ぐと懸念される。
新型コロナウイルス感染症の感染者数が世界で7,800万人を超え、収束の兆しが見えず、再拡大が続いている。11月から一部の国でワクチンの接種も始まり、日本でも手続きが順調に進めば来年2月にも接種が始まる可能性があるとされている。
また、感染がある程度抑制されている国・地域間の移動を回復させる舵取りも進められており、日本政府も、シンガポール、韓国に続き、ベトナム(11/1~)や中国(11/30~)のビジネストラック(短期出張者向け入国緩和措置)が開始された。今後も、感染者数の状況を見ながら、経済との両立を目指す動きが進むと考えられる。
京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。
なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義している。
※過去の調査結果は当協会ウェブサイトに掲載。
調査対象期間(2020 年11月1 日~11月30 日)中、対象ホテルが臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出する。
例)100部屋を有するホテルが、以下のように営業をしていた場合
➀ 11月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 11月11日~20日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 11月21日~30日の期間(10日)は休業
販売可能客室数: 100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率 :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%
臨時休業日数 | 全日休業 (30日間) |
20日以上 30日未満 |
10日以上~ 20日未満 |
10日未満 | 休業なし |
施設数 | 3
(4.5%) |
0
(0.0%) |
0
(0.0%) |
0
(0.0%) |
63
(95.5%) |
(参考)66ホテルにおける2020年11月(11月1日~11月30日)の臨時休業状況
本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ月報」を明示してください。
ただし、P10のSTRデータについては、STRの書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。なお、報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:堀江)までお問合せください。
京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となる。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主なホテルを対象とするサンプル調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなる。
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