2.2%
26.1pts
京都市内65ホテルにおける2020年10月の日本人延べ宿泊客数は、前年同月比2.2%増(前回発表値から26.1ポイント増)となり、2019年9月以来13ヶ月ぶりに前年同月を上回った。気候の良い行楽シーズンに、10月から東京発着の旅行も対象となった「Go Toトラベルキャンペーン」が重なったことで、新型コロナウイルス感染症の拡大以降最大となる伸率を記録している。
-99.8%
0.1pts
外国人延べ宿泊客数は、同99.8%減の722人にとどまり、全ての国・地域において外国人の宿泊がほぼゼロとなる状況が継続している。JNTOの発表によると、10月の訪日外客数(実人数)は同98.9%減の27,400人となり、実数としては7ヶ月ぶりに2万人を超えたものの、13カ月連続で前年同月を下回った。日本人と外国人を合わせた総延べ宿泊客数は同54.4%減となった。5ヶ月連続で前月を上回る傾向が続くものの、依然として前年の半分程度の水準にとどまっている。
41.0%
8.0pts
客室稼働率は、前月(33.0%)よりも8.0ポイント高い41.0%となり、本年4月に新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言が発令されて以後、初めて4割を上回った。6ヶ月連続で数値が回復している一方、外国人需要が消滅していること等から、全体としては前年の半分以下の水準となっており、依然として宿泊施設にとっては厳しい状況が続いていることが伺える。
-60.3%
2.5pts
京都市観光協会が提携するホテルデータサービス会社STRによると、京都市内における客室稼働(OCC)は前年同月比50.5%減、平均客室単価(ADR)は同19.8%減となり、客室収益指数(RevPAR)は同60.3%減少した。OCCが6ヶ月連続で改善する一方、ADRの前年同月比が前月よりも下落したことから、RevPARの前年同月比も前月より2.5ポイント下回る結果となった。低価格帯ホテルを中心に「Go Toトラベルキャンペーン」を考慮した本体価格の値引きが行われた可能性が考えられる。
-99.2%
0.3 pts
10月の免税件数は前年同月と比較して99.8%減少し、これに伴い免税売上額についても同99.2%減(前回発表値から0.3ポイント減)と落ち込みが続いている。一方、総売上の前年同月比で4.8%減となり、緊急事態宣言以後、減少幅が最少となった。また、京都総合観光案内所の相談者数も前年同月から71.4%減となった。
-33.4%
スマートフォンの位置情報をもとに集計した10月の京都駅周辺への来訪者数は増加基調にあるものの、前年同月比は33.4%減と、9月からの改善は小幅にとどまった。若年層や近隣地域、都市部の需要の回復が比較的早く進んでおり、これらの客層のニーズに応えていくことが求められている。
市内における新型コロナウイルス感染症の発症者数は10月以降増加傾向にあるが、最も多かったお盆休み頃よりはまだ少ない。一方で、京都駅周辺における人流・滞在状況は、すでにお盆休み頃の2倍近くまでに増えている。引き続き衛生対策を徹底し、経済活動を維持・拡大しながら感染の流行を最小限に留める努力が求められる
京都の繁忙期である秋の紅葉シーズンに入り、「Go Toトラベル キャンペーン」と合わせて、日本人宿泊客数は引き続き回復し続けることが期待される。宿泊予約サイトの販売価格は、11月後半の連休に高騰し、相当の需要の高まりが期待される。
11月に入り全国的に新型コロナウイルス感染症の感染者が急増し、一部の地域が「Go Toトラベル キャンペーン」の対象外となる動きも出てきている。大阪市も12月15日までの期間、キャンペーンの対象外となることが発表されており、その分の需要の一部が京都に流れることが予期される一方で、旅行を控える心理が働き、需要の回復に歯止めがかかる可能性もある。また、外国人客の需要が消滅した状態が続いている中で、「Go Toトラベル キャンペーン」の恩恵を受けられず、需要回復の立ち上がりが遅れている施設も多いことが想定される。
新型コロナウイルス感染数が世界で6000万人を超え、収束の兆しが見えず、再拡大が続いている。欧州では再びロックダウンを実施する都市もあるなど規制強化が講じられている。一方で、感染がある程度抑制されている国・地域間の移動を回復させる舵取りも進められており、日本政府も、シンガポール、韓国、ベトナムに続き、中国とのビジネス往来を11月中旬から徐々に再開している。しかし、各方面の航空便の運航状況が悪化しており、移動の自由度が低い状況が続いている。
京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。
なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義している。
※過去の調査結果は当協会ウェブサイトに掲載。
調査対象期間(2020 年10月1 日~10月31 日)中、対象ホテルが臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出する。
例)100部屋を有するホテルが、以下のように営業をしていた場合
➀ 10月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 10月11日~20日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 10月21日~31日の期間(11日)は休業
販売可能客室数: 100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率 :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%
臨時休業日数 | 全日休業 (31日間) |
20日以上 31日未満 |
10日以上~ 20日未満 |
10日未満 | 休業なし |
施設数 | 3
(4.6%) |
0
(0.0%) |
0
(0.0%) |
0
(0.0%) |
62
(95.4%) |
(参考)65ホテルにおける2020年10月(10月1日~10月31日)の臨時休業状況
本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ月報」を明示してください。
ただし、P10のSTRデータについては、STRの書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。なお、報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:堀江)までお問合せください。
京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となる。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主なホテルを対象とするサンプル調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなる。
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