-48.2%
1.9pts
京都市内63ホテルにおける2020年8月の日本人延べ宿泊客数は、前年同月比48.2%減、前月からは1.9ポイントの回復となった。7月22日から開始されたGo Toトラベルキャンペーンによる需要喚起の取組等が追い風となり、3ヶ月連続で前月からの改善となった。しかしながら、7月下旬から8月上旬にかけて京都市における新型コロナウイルス感染症の感染者数が増加したこと等もあり、改善は小幅にとどまり、需要の回復に歯止めがかかったといえる。
-99.8%
外国人延べ宿泊客数は、前年同月比99.8%減の610人となり、全ての国・地域において外国人の宿泊がほぼゼロとなる状況が5ヶ月にわたり続いている。日本全体でも同様の状態が続いており、JNTOの発表によると、8月の訪日外客数(実人数)は前年同月比99.7%減の8,700人となり、11ヶ月連続で前年同月を下回った。日本人と外国人を合わせた総延べ宿泊客数は同74.7%減となり、3ヶ月連続で改善している。
外国人比率は前年同月より50.9ポイント低い0.4%となり6ヶ月連続で単月としての最低値を更新した。
22.8%
2.7pts
客室稼働率は、前月(20.1%)よりも2.7ポイント高い22.8%となった。休業するホテルも少なくなり、販売可能客室数は2020年3月以来5ヶ月ぶりに前年同月を上回った。客室稼働率の前月からの改善は4ヶ月連続で続いているが、外国人需要が消滅していること等から前年同月と比較すると60.5ポイント低い値であり、依然としてホテルにとって厳しい水準が続いている。
-75.4%
1.6pts
京都市観光協会が提携するホテルデータサービス会社STRによると、京都市内における客室稼働率(OCC)は前年同月比72.0%減、平均客室単価(ADR)が同12.2%減となったことで、客室収益指数(RevPAR)は同75.4%減少した。調査対象の他都市と比較すると、ADRの減少幅は3ヶ月連続で最小となっており、京都においては各施設がブランドを守りながら経営を続けていることが示唆された。
-98.2%
0.2 pts
外国人の入国制限が続いている中、8月の免税件数は前年同月と比較して99.6%減少し、これに伴い免税売上額も同98.2%減と低迷した。また、京都駅観光総合案内所の相談者数も前年同月から88.7%減となった。
ビッグデータをもとにして京都市が発表する8月の京都駅への来訪者数は、6月末に急増した際の水準を上回ることなく横ばいが続き、お盆期間も目立った増加は無かった 。
Go To トラベルキャンペーン等による旅行需要の喚起が続く中、京都市内における新型コロナウイルスの感染者数が8月よりも減少していること等が追い風となり、9月以降も日本人宿泊客数は引き続き回復することが予想される。しかしながら、需要回復の立ち上がりが遅れている施設も多いことが想定され、依然として多くの宿泊施設にとって非常に厳しい状況が続いていると言える。
とくに、9月の連休期間(シルバーウィーク)においては、市内の一部の観光地では前年同期を上回る賑わいが観測されている。また、11月後半の連休期間の客室販売価格の水準は、9月の連休期間を上回る出足となっている。今後、この好況があらゆる業態・職種にまでいきわたるようになるためにも、こうした傾向が安定して続くことを期待したい。
全世界の感染者数が3,000万人を超え、新型コロナウイルス感染症は世界中で猛威を振るい続けている。一方で、国連世界観光機関(UNWTO)による9月10日の発表によると、世界のすべての目的地の53%にあたる115の国と地域が、9月1日までになんらかの旅行制限を緩和しており、全世界的に、国・地域間の移動を回復させる舵取りが進んでいることが伺える。日本政府も、10月以降は徐々に全世界からの新規入国受け入れを一部再開する方向で調整をはじめている。一方で、各方面の航空便の運航状況の回復は8月以降伸び悩んでおり、移動の自由度が低い状態が続いていることには留意が必要である。
京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。
なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義している。
※過去の調査結果は当協会ウェブサイトに掲載。
調査対象期間(2020 年8月1 日~8月31 日)中、対象ホテルが臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出する。
例)100部屋を有するホテルが、以下のように営業をしていた場合
➀ 8月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 8月11日~20日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 8月21日~31日の期間(11日)は休業
販売可能客室数: 100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率 :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%
臨時休業日数 | 全日休業 (31日間) |
20日以上 30日未満 |
10日以上~ 20日未満 |
10日未満 | 休業なし |
施設数 | 5
(7.9%) |
0
(0.0%) |
1
(1.6%) |
0
(0.0%) |
57
(90.5%) |
(参考)63ホテルにおける2020年8月(8月1日~8月31日)の臨時休業状況
本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ月報」を明示してください。
ただし、P10のSTRデータについては、STRの書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。なお、報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:加藤)までお問合せください。
京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となる。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主なホテルを対象とするサンプル調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなる。
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