入洛観光客の延べ宿泊客数推計及び
京都観光総合調査データを活用した分析結果について

UPDATE :
2017. 08. 29

京都市では,昭和33年以降,京都観光における観光客数や観光客の満足度,外国人観光客の動向等を把握することを目的に「京都観光総合調査(以下,「調査」という。)」を実施しています。この調査では,観光庁の全国統一基準に基づき,鉄道,バス及び車等の交通機関での市外からの観光客数(通勤・通学者を除く。)を調査するとともに,
日本人のサンプル数約4,000,外国人のサンプル数約2,000に対して,満足度や課題等を把握するための大規模なアンケート調査を行っており,その結果を観光政策の企画立案に活かしております。
この度,新たに延べ宿泊客数の推計及び京都観光総合調査データを活用した分析を行いましたので,下記のとおりお知らせします。

延べ宿泊客数について

これまでの実宿泊客数に加えて,平均宿泊日数や京都市内における宿泊の「量」の把握を行うために新たに延べ宿泊客数の推計を行いました。

京都観光総合調査に基づくデータ分析結果について

「京都市版DMO(仮称)」候補法人として登録された京都市観光協会では,平成28年7月にマーケティング専門官を採用し,マーケティングの視点に基づいたデータの分析等に取り組んでおり,今回はその成果の一部をとりまとめました。

結果のあらましと今後の取組

  1. 京都市の宿泊者全体及び外国人宿泊客数の平均宿泊日数は,全国平均を上回り,都道府県別実績と比較しても上位の実績(全体:都道府県別第2 位の東京都を上回る。外国人:第1 位の東京都を上回る。)日帰りより宿泊,1 泊より2 泊という,滞在期間の長期化を進める取組が功を奏していることがデータ上からも確認できた。
  2. 京都市の宿泊施設の定員稼働率は全国平均を大きく上回り,さらに都道府県別第1位の大阪府を上回る。引き続き宿泊施設の拡充誘致の取組が必要。日本の和の文化や京都らしさを感じられる宿泊施設が多い京都の強みをいかし,こうした施設の利用促進を図ることで「質」の向上と一人当たりの宿泊日数を伸ばす「延べ宿泊客数」の増加を図る。
  3. 京都市内の多様なエリアを訪問する観光客ほど,消費単価が高くなる傾向に。また消費単価の高い層は京都への訪問目的が明確で,情報収集にも積極的。日本人全体の総合満足度の底上げには,「公共交通」の更なる満足度向上に加えて,「飲食」の更なる満足度向上が大きなポイント。観光資源や飲食施設等の効果的なプロモーションや分散化の取組を通じて, 満足度向上と消費単価の向上に取り組んでいく。

その他

今後とも,市民や事業者の皆様に御活用いただけるよう,継続的に分析を行い,随時結果のフィードバックを行う予定です。

(参考)調査方法のあらまし

  1. 宿泊客数調査
    宿泊客数については,「観光入込客統計に関する共通基準(平成21年12月観光庁策定)」に基づき,観光庁から提供される宿泊客数から推計し,外国人宿泊客数及び修学旅行生数については, 京都市内の全宿泊施設へ依頼する宿泊客に関するアンケートを基に数値を推計しています。
  2. 延べ宿泊客数推計
    今回の延べ宿泊客数の推計に当たっては,京都市内の全宿泊施設へ依頼する宿泊客に関するアンケートで得られた宿泊施設タイプ,月,国籍別の実宿泊客数及び延べ宿泊客数の比率を用いて,新たに延べ宿泊客数推計の計算式を作成し,推計を行いました。

    【例】Aさんが1泊,Bさんが3泊した場合
    ・実宿泊客数…2人(Aさん1人+Bさん1人)
    ・延べ宿泊客数…4人(泊)(Aさん1泊+Bさん3泊)

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