ウィズコロナ時代への適応を目指した 京都観光における事業展開(ロードマップ)について

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ウィズコロナ時代への適応を目指した 京都観光における事業展開(ロードマップ)について
roadmap2020

こちらのロードマップは、その後一般募集した「新しい京都観光」のアイデアに加え、昨今の情勢変化も考慮したうえで、2021年7月に改訂を加えました。

改定版についてはこちらをご覧ください。

新しい京都観光のアイデア募集を踏まえた事業展開(ロードマップ)の改訂について

 

この度、公益社団法人京都市観光協会(DMO KYOTO)では、新型コロナウイルスの影響によって喪失した京都観光需要の回復に向けた事業展開のロードマップを策定いたしましたので、お知らせいたします。

新型コロナウイルス感染症の一刻も早い収束が期待される一方で、市民生活の安心・安全を守ることを第一にしつつ、新型コロナウイルス感染症と共存する「新しい生活様式」に順応することが求められております。そこで、当初の事業方針を見直し、会員をはじめとした観光事業者が新たなニーズへ対応することの支援に重点を置いた事業を、想定される市場環境の変化に応じて効果的に展開していく構想として取りまとめました。今後、このロードマップを実行するにあたっての組織体制を整えたうえで、ウィズコロナ時代の新しい観光の形が京都市内で数多く実現されることを促して参ります。

1.ロードマップが目指すゴール

当協会会員をはじめとした観光事業者の経営安定につながる質の高い観光消費を確保するために、
宿泊客数を一定水準まで回復することを目指します。ただし、新型コロナウイルスの影響が出る以前に発生した諸問題の再発を回避できるよう、地域にとって理想的な顧客像を設定して、これらの顧客層を優先的に誘客することで目標を達成することを目指します。

具体的な指標は、測定可能性や速報性を考慮して、当協会において毎月発表している「京都市観光協会データ月報」の調査対象宿泊施設における月間平均延宿泊客数とします。日本人観光客に関しては、海外旅行が難しい状況が続くことで国内旅行機運が高まると予想されるため、新型コロナウイルスの影響が出る前を上回る水準(約25万人泊/月)を一時的に突破することを目指します。また、外国人観光客に関しては、約20万人泊/月 を当面の目標とします。

2.ロードマップの考え方

(1)4つ「D」に基づいた事業展開

ウィズコロナ時代に適応したDMOを体現するために、以下の4つ「D」をマネジメントすることを標榜し、これに基づいて事業を展開します。

1) Distance Managament(衛生対策、旅マエ体験の充実による社会的距離適正化)

2) Digital Management(デジタル技術の活用推進)

3) Demand Management(需要の分散化、ロイヤリティの高い観光客への資源集中)

4) Delivery Management(地域住民や在日外国人などを起点にした情報の伝達)

(2)4段階に分けた事業スケジュール

今後、想定される市場環境の変化を、以下の4段階で整理します。

Phase.1 国内観光の復興期

Phase.2国内観光の隆盛期

Phase.3 アジア圏を中心とした国際観光の再開

Phase.4 全世界的に需要が復活

3.訪問意向調査に基づいたターゲット設定

ロードマップに基づいて各種事業を展開するにあたり、昨年度事業として実施した訪問意向調査の結果を踏まえたターゲット設定を行います。設定にあたっては、従来型の地域や性年代などの属性別の分類ではなく、価値観や行動様式による分類を導入しています。

具体的には、京都が掲げる「持続可能で満足度の高い国際文化観光都市」の実現に貢献する旅行者像を「無形の文化資源にまで価値を見出し、新しい体験に投資し、成長を楽しむことを重視する、国内外の旅行者」と想定し、従来の「首都圏や欧米豪を中心とした富裕層」といったターゲットに加えることで、住民生活と調和した観光の実現を目指します。

参考1.訪問意向調査の概要

訪問意向調査では、「持続可能で満足度の高い国際文化観光都市」の実現に貢献する旅行者像を「無形資産に価値を見出し、新しい体験に投資し、成長を楽しむことを重視する人」と定義し、この条件に当てはまると考えられる国内外のサンプルにデプスインタビューを実施しました。

さらにインタビュー結果を踏まえて、国内外約5,000サンプルのWEBアンケートを実施し、旅行先の文化に対する理解度の高い観光客像を5つのパターンに分類し、それぞれの特徴に対応した今後の事業方針を整理しました。

調査期間 令和元年12月20日~27日
調査対象 日本人:日帰り圏(近畿)を含む全国の10代以上 851サンプル

外国人:米国、豪州、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、

中国、台湾、香港に居住する、訪日旅行に関心のある人 4,131サンプル

調査項目 京都への旅行経験の有無、京都への訪問意向、旅行に求めるもの、
京都に対するイメージなど

調査結果の詳細については、今後、京都市観光協会のWEBサイト等にて順次公開予定

WEBアンケートの調査概要

参考2 新型コロナウィルスに対するこれまでの取り組み

(1)オンライン研修

形 式 動画を活用したオンライン研修(e-learning) 各メニュー30分程度
対 象 京都市内の観光関連事業者、施設の経営者、従業員等
内 容 7テーマ 28のメニュー
(1)観光客減少期対策セミナ― (2メニュー)
(2)事業継続計画(BCP)研修 (2メニュー)
(3)京都観光研修       (8メニュー)
(4)デジタル活用セミナー   (2メニュー)
(5)外国語研修        (8メニュー)
(6)雇用調整助成金      (3メニュー)
(7)衛生対策         (3メニュー)

(2)新型コロナ対策緊急支援助成金の創設【京都市観光協会 独自事業】

対象者 京都市観光協会の会員
対象事業 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により要した経費(~3月末発生分)
助成率 事業実施に係る経費の3分の2以内
上限額 1事業者あたり上限20万円
交付実績 助成予定件数:233件  助成予定金額:10,775千円

(3)新型コロナ対策緊急支援助成金の創設【京都市連携事業】

対象者 市内の観光事業者等(大企業・みなし大企業除く)
対象事業 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により要した経費(4/1以降発生分)
助成率 事業実施に係る経費の4分の3
上限額 1事業者あたり上限30万円
交付実績 助成予定件数:260件  助成予定金額:65,303千円

新型コロナウイルス感染症に対する注意喚起ピクトグラム等の制作

  • 従業員向け衛生チェックシートの提供
  • ピクトグラム(事業者の取り組み)
  • ピクトグラム(お客様へのご協力依頼)
  • 感染症防止シート

(5)特設WEBページ「Stay Home, Feel Kyoto」

自宅に居ながらでも京都の魅力を感じ、癒しや活力を得ていただけるように、
公式WEBサイト上に専用ページを設け、以下のコンテンツを掲載。

  • 坐禅の解説講座 「おうちで坐禅 ~手ほどき編~ by妙心寺退蔵院」
  • ビデオ通話システムで活用頂ける背景の無償提供
  • 京都の各業界の方々から世界の京都ファンに向けたメッセージ動画
  • 「KYOTOの予習」(歴史・文化について学べる記事・動画など)

(6)デジタル活用支援パッケージ

  1. デジタルの導入や更なる活用を希望する会員とサービスやノウハウを有する会員をマッチングする窓口「デジタルお悩み相談所」の開設
  2. デジタルの更なる活用を支援するオンライン研修
  3. 資金調達型プロジェクトを支援、紹介する「京都つながるNavi」の開設
  4. Facebookを活用したコミュニティページの開設

(7)安心・安全 京都の旅

事前予約制などが導入されており、安心して歴史や文化に触れることができる体験プランを、公式サイト「京都観光Navi」内の特設ページにおいて紹介する。

(8)地元応援!京都で食べよう、泊まろうキャンペーン

対象店舗で特別プランをご利用いただいた京都市民及び市内に事業所等を有する法人を対象に、抽選券を配布し、当選者には京都ならではの豪華な賞品をプレゼントするキャンペーンを実施。

本件に関する問い合わせ

公益社団法人 京都市観光協会(DMO KYOTO)
マーケティング課 堀江、嵯峨
E-mail:marketing@kyokanko.or.jp  TEL:075-213-0070

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