外国人観光客等の急増に伴い、文化や生活習慣の違いなどから日常的に迷惑行為が発生している祇園町南側地区において、昨年秋の観光シーズンに、国土交通省近畿運輸局を事業実施主体として、地域の皆様や関係団体の御理解と御協力の下、観光マナーの周知・啓発を図る実証事業を行いました。この度、本実証事業の実施結果について、下記のとおり取りまとめましたのでお知らせします。
外国人観光客等の急増に伴い、文化や生活習慣の違いなどから日常的に迷惑行為が発生している祇園町南側地区において、昨年秋の観光シーズンに、国土交通省近畿運輸局を事業実施主体として、地域の皆様や関係団体の御理解と御協力の下、観光マナーの周知・啓発を図る実証事業を行いました。この度、本実証事業の実施結果について、下記のとおり取りまとめましたのでお知らせします。
祇園町南側地区を訪れる観光客等に対し、①スマートフォン等へのマナー情報のプッシュ通知、②多言語対応可能な巡視員による啓発・指導、③防犯カメラ周知ポスターの掲示などを通じて観光マナーの周知・啓発を実施。
また、④実証事業の効果を検証するため、住民や観光客へのアンケート調査や防犯カメラでのマナー違反件数調査、Wi-Fiセンサでの滞在・流動調査等を実施。
実施期間: 令和元年9月30日(月)~令和元年12月8日(日) 70日間
実証事業開始前に行った事前調査(防犯カメラによるマナー違反件数調査、観光客へのアンケート調査)の結果、祇園町南側地区を訪れる観光客の傾向等について以下のことがわかった。
①マナー違反件数は、13時台と18時台の時間帯にピークとなる。
②マナー違反の中では、「道路に立ち止まっての写真撮影」や「舞妓さんへの写真撮影」、「食べ歩き」の行為が観光客の認知度が相対的に低い。
実証事業によるマナー啓発の取組により、観光客のマナーに関する認知度を向上させることができ、それによって実施期間中、マナー違反による迷惑行為の減少がみられた。
また、観光客による迷惑行為が減ったことで、日常生活の中でマナー違反が気になるという地域住民の方々も減少がみられた。
ア 観光客のマナーに関する認知度が向上
観光客へのアンケート調査結果から、「道路に立ち止まっての写真撮影」や「舞妓さんへの写真撮影」をはじめ、すべてのマナー違反項目について認知度が向上した。
実証事業前 | 実証事業中 | |
「道路に立ち止まっての写真撮影」
がマナー違反と知っている人の割合 |
41 % | 77 %
(+36 pt) |
「舞妓さんへの写真撮影」が
マナー違反と知っている人の割合 |
60 % | 87 %
(+27 pt) |
イ マナー違反件数が減少
防犯カメラによりマナー違反件数を確認した結果、観光客のマナー違反による迷惑行為の減少がみられた。
実証事業前(9/27) | 実証事業中(11/1) | 実証事業中(12/6) | |
マナー違反件数※ | 7,820件 | 6,922 件 | 5,248 件 |
実証事業前との比較 | ― | ▲11 % | ▲33 % |
※花見小路入口の防犯カメラによる観光客のマナー違反件数 |
ウ 地域住民の日常生活に与える影響が改善
地域住民の方々へのアンケート調査の結果を比較すると、マナー違反が日常生活に与える影響について、「大変気になる」と回答された方の割合が低下しており、マナー違反が地域住民の方々の日常生活に与える影響について改善の傾向がみられた。
実証事業前 | 実証事業中 | |
マナー違反が「大変気になる」
と回答された割合 |
74 % | 59 %
(▲15 pt) |
※地域住民へのアンケート調査結果
ア スマートフォン等へのプッシュ通知(別紙2-3参照)
イ 巡視員による多言語での啓発・指導(別紙2-4参照)
ウ 防犯カメラ周知ポスターの掲示(別紙2-5参照)
本実証事業で得られた成果を踏まえ、マナー啓発ツールの作成やICT技術(スマートフォン等へのプッシュ通知等)を活用する等、各地域の実情も踏まえて、効果的・効率的な観光客へのマナー啓発の取組を実施する。
【別紙】祇園町南側地区における観光客へのマナー周知・啓発事業の実施結果について
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