旧三井家下鴨別邸 杉戸絵 原在正筆「孔雀牡丹図」の保存修理現場の公開について

保存修理現場を公開!

UPDATE :
2019. 09. 20

原在中筆「孔雀牡丹図」

原在中筆「孔雀牡丹図」

この度、重要文化財 旧三井家下鴨別邸では、杉戸絵(原在正筆「孔雀牡丹図」)の保存修理を実施するにあたり、下記のとおり、その現場を一般公開いたします。
文化財修理の中でも、今回実施する「彩色剥落止め」は繊細な作業ですので、ほとんど公開されませんが、文化財修理の重要性を広く知っていただくため、修理技術者の協力を得て、特別に修理作業を公開するものです。
江戸後期の貴重な美術工芸品の保存修理現場を御覧いただける、またとないこの機会にぜひ御来場ください。
なお、本事業は公益財団法人日新電機グループ社会貢献基金から御支援をいただき実施しております。

1 公開日時

令和元年9月24日(火)、26日(木)、27日(金)午前9時~午後5時
※修理の都合上、作業を中断している場合があります。予めご了承下さい。
※最終日は午後3時終了の予定

2 修理公開場所

重要文化財 旧三井家下鴨別邸 主屋北八畳間
(京都市左京区下鴨宮河町58番地2)

3 主な保存修理内容

彩色剥落止め(膠着力低下による絵具層の粉状化及び剥落箇所に膠水溶液にて剥落止めを行う。)

4 料金

通常料金で御覧いただけます。
一般410円※/中高生300円/小学生200円
※令和元年10月1日から500円に改定します。

5 主催

旧三井家下鴨別邸運営コンソーシアム
【構成団体】公益社団法人京都市観光協会/賀茂御祖神社/株式会社曽根造園
三井不動産レジデンシャルサービス関西株式会社

6 修理担当

株式会社光影堂

7 修理事業に関する問合せ先

京都市文化市民局文化芸術都市推進室文化財保護課
電話075-366-1498

【参考】

原在正(1778年頃~1810年)

作者の原在正(はら ざいせい)は、京都画壇原派の祖となった原在中(はら ざいちゅう)の長男です。その筆技は父にも優ると評されながら33歳の若さでこの世を去ったため、残された作品は少ないですが、この「孔雀牡丹図」を見れば、在正の力量が十分に見て取れます。岩上から後ろを振り返る首のボリューム、折りたたんだ尾羽根の質感、また牡丹の葉脈など、繊細かつ正確な描線と美麗な彩色で表現されています。

 

<施設概要>

大正14年に完成した、下鴨神社の南に位置する豪商・旧三井家の別邸。三井家11家の共有の別邸として三井北家(総領家)第10代の三井八郎右衞門高棟(たかみね)によって建築された。建築に際しては、木屋町三条上るにあった三井家の木屋町別邸が主屋として移築された。その後、昭和24年に国に譲渡され、京都家庭裁判所の所長宿舎として平成19年まで使用された。
近代京都で初期に建築された主屋を中心に、大正期までに整えられた大規模別邸の屋敷構えが良好に保存されており高い歴史的価値を有していることから、平成23年に重要文化財に指定。約4年間にわたる修復工事を終え、平成28年10月から一般公開している。

 

旧三井家下鴨別邸(京都市左京区下鴨宮河町58番地2)
開館時間:午前9時~午後5時 ※ 受付終了は午後4時30分
休館日:水曜日(水曜が祝休日の場合はその翌日)、年末(12月29日~12月31日)
電話:075-366-4321

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