インバウンド向けコンテンツのあり方を考える交流イベント 第13回「京都インバウンドカフェ」の開催について
このページの目次1. 名称2. 内容3. 開催日時4. 開催場所5. 対象(こんな方にオススメです)6. 定員7. 参加費8. 申込方法9. 協賛10. 協...
海外における京都観光のPR活動や現地の旅行業界動向等の情報収集を行うため、海外14箇所に設置している「京都市海外情報拠点」。その「京都市海外情報拠点」の担当者が京都に集結し、現地の旅行市場の最新状況や海外メディアのニーズ等について担当者がプレゼンテーションやディスカッションを行う「令和元年度 京都市海外情報拠点 市場説明会」を京都経済センターにて開催しました。
平成30年京都観光総合調査で、観光消費額が3年連続で1兆円を突破し、過去最高を記録するなど、外国人観光客の需要が引き続き旺盛な中で、今年の説明会・相談会には、インバウンドに高い関心を持っておられる市民や事業者から200名を超える参加がありました。
門川大作市長による開会あいさつののち、最初のプログラムは拠点担当者によるプレゼンテーション。今年度から新たに加わったロサンゼルス拠点、トリノ/ローマ拠点、マドリード拠点の3名の担当者から各地での旅行市場動向やメディアへ向けたPRポイントなど、1時間にわたって説明を行いました。
ロサンゼルス拠点からは、アメリカでの旅行の傾向として、食、文化、アート、アドベンチャーなどが求められている点について説明。アメリカ西海岸のメディア情報としては、日常的な情報源としてポピュラーな「ロサンゼルスタイムス」や「シアトルタイムス」、また旅行誌「AFAR」などがPRに効果的であることなどが紹介されました。トリノ/ローマ拠点からは、イタリア人にとって「訪問先の文化を体験する」ことがとても重要である点について言及があり、また、新聞などで魅力的な記事があった場合、一度決めていた行先を変更することも少なくないのがイタリアの旅行者の特徴である旨、説明がありました。マドリード拠点からは、ここ最近のスペイン人の海外旅行熱の高まりについての話題提供がありました。日本、京都はスペイン人旅行者がぜひ訪れたいと思う訪問先である一方、言語整備、サステナビリティのアピールなど、スペインからの旅行者を惹きつけるにはまだ改善の余地が多くあるようです。
休憩をはさんで、次のプログラムは「パネルディスカッション」。今年度初めて実施したものです。「量より質」の観光振興に取り組む京都にとって大切なものは何か、ロサンゼルス、パリ、マドリードの3拠点担当者が、それぞれの視点で意見を取り交わしました。
【パネルディスカッションでの主な意見】
京都観光の課題について
・ これほど著名な都市であるにも関わらず、深刻な混雑は感じられなかった。(ロサンゼルス、マドリード)
・ ベニスやバルセロナは京都よりも混雑がひどく、市民からも問題視されている。(マドリード)
・ 混雑がさほど深刻でない今のうちから混雑緩和の対策を実施するというのは,非常に良いアイデアである。(ロサンゼルス)
富裕層旅行者による京都観光の今後の方向性について
・ 主要コンテンツのプロモーションは控え、周辺地域や食、ウェルネスツーリズムをアピールしている。(マドリード)
・ パリにブランド力があるのは、「パリ」という共通したテーマやイメージを、市民も事業者も皆が崩さず具現化し、そのスタイルが愛され,憧れられているからである。京都も「京都ならでは」のブランド価値を見出し、ありのままを打ち出していくべきである。(パリ)
・ 富裕層が旅行先を決定する際、個人的なネットワークや口コミが非常に重要視されており、特に、同じ階級の友人や家族など信頼する人から得た情報が最も信頼される。(マドリード、パリ)
・ 小規模な旅行代理店が富裕層顧客に旅行のカスタマイズを行っていることも多い。富裕層個人とネットワークを構築することは難しいが、こういった旅行代理店とは、その可能性がある。(パリ)
参加からは「拠点担当者のリアルな声が聞けて良かった」「海外から見た京都というテーマが興味深かった」「各国の観光トレンドなどを知ることができ、有意義なイベントだった」などの声が寄せられ、今回からは同時通訳を導入したこともあり、9割の方々から「満足」という感想を頂戴し、盛況のうちにイベントを終えることができました。
パネルディスカッションの概要
・テーマ 「各国の目線で見た、京都の魅力 ~量から質を求めて~」
・パネラー
ロサンゼルス拠点 マンディ・ヘフリンガー氏
マドリード拠点 アナ・マリア・マルケス氏
パリ拠点 方 健太郎氏
・進行 京都市観光協会 広報・プロモーション課 丁野 良太
午後からは、当協会及び公益財団法人京都文化交流コンベンションビューローの会員限定の市場別相談会を実施し、各事業社が関心を持つ市場担当者と、一対一で相談の場を持ち、訪日客へ効果的に訴求するための情報発信の方法などを熱心な意見交換を展開しました。
夕刻には、同じく会員限定のネットワーキングレセプションを開催。食事とドリンクを囲みながら、和やかな雰囲気の中で、海外拠点担当者と交流を深めました。拠点の担当者からも「相談会では接点がなかった事業者ともざっくばらんに話ができ、よい交流の機会だった」といった声が届いております。
京都市海外情報拠点では、日々、現地メディアや旅行会社との関係構築に努め、今後も引き続き、京都に係る上質で多様な情報発信などを通じて、世界における京都のプレゼンスアップに努めてまいります。
なお、各拠点からの市場レポートを当サイトに随時掲載するとともに、当協会のメールマガジン「京都観光MICE NEWSletter」でも配信いたします。メルマガへのご登録がまだの方は、ぜひこの機会にご登録ください。
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