2020年11月の訪日外客数は、JNTOの推計値で56,700人と、同5月に記録した1,633人からは回復傾向にある。現状、駐在員や留学生、ビジネス目的での入国のみで、観光目的での海外との本格的往来は、東京オリンピック前後に再開とみられている。
そのような中、マカオは中国本土との往来を2020年7月から地域別に段階的に再開※、9月23日からは受入対象を中国全土に拡大。PCR検査での陰性証明が必要なことを除けば、入境後一定期間の隔離の必要が無く、コロナ禍前と同様の手続きとなっている。
このように、マカオは観光目的も含めた形での、中国本土との往来をいち早く再開、コロナ禍におけるインバウンド観光の先進事例と言えるだろう。7月のインバウンド観光の受入再開から約半年が過ぎ、マカオの観光業界にはどのような変化があったのだろうか。11月に発表された2020年第3四半期(7-9月)の観光統計から読み解いていきたい。訪日インバウンド再開後の見通しや誘客の参考になれば幸いである。