京都市観光協会(以下、当協会)は、2017年11月に日本版DMO(Destination Management Organization)法人の認定を受け、下図に掲げるビジョンのもと、地域における観光の牽引役として「事業者支援型」事業の推進や「政策課題解決型」自主事業の推進、民間的視点に基づく科学的な経営のミッションを負っている。
そのような中、当協会では、2019年1月に機能が重複していた京都観光Navi(kanko.city.kyoto.lg.jp)と、京都市観光協会ホームページ(www.kyokanko.or.jp)の2つのサイトを、京都観光ナビ(ja.kyoto.travel)への統合・リニューアルを行い、本年度も各種機能の拡充を実施している。
本年度のWEBサイトの運営に関しては、「より質の高い観光への態度変容を促すオフィシャルサイト」を方針に掲げている。
現在、京都市の国内観光においては、リピーターの高頻度化・高齢化が進んでいる。また外国人をはじめとする観光客の特定の観光地への集中により、京都市の観光全体における満足度の低下につながる可能性もはらんでいる。
そのような課題に対し、定番の観光地や祭事・イベントに加え、新たなエリア・季節・時間などの魅力を織り交ぜて伝えるなどをして、民間観光サイトとの情報の差別化を図るとともに、読み手に立った切り口でありつつも、マナー、交通、防災など行政として伝えるべき情報を網羅することが必要だと考える。そして、媒体として国内観光客や市民とより長期的な信頼関係を構築していくことが必要であり、そのためにはDMOとして主体的に情報の編集・発信ができるとともに、情報がストックされ・外部メディアとも連携ができる記事型コンテンツメディアの実装は不可欠であると言える。
また、機能として当協会会員事業者に向けて情報発信の機会提供や、マーケティングデータの収集が行えるものであることはさらに望ましいと考える。
上記記事コンテンツの機能実装に向け、以下の目標を据える。
令和2年3月末時点での累計PV | 15万PV |
掲載記事本数 | 20本以上 |
外部連携先 | 3メディア以上 |
記事コンテンツから
京都観光Naviへの遷移率 |
3% |
本業務において受託者は、現WEBサイトと適宜連携して、記事コンテンツの実装を行うため、別途契約している現WEBサイト運営者、システム運用・保守業者と協議を行い、適切なマネジメントを行うこととする。
上限1,500万円(税込)
ただし、翌年度以降の記事コンテンツ制作費用が1,000万円程度に収まるようにすること。
2.1.1 実施項目
2.1.2 履行期間
契約日から令和2年3月31日まで(ただし、令和2年度以降に選定する事業者との契約までに発生する、保守や引き継ぎ業務には対応すること)
2.1.3 成果物の納入と納入時期
本業務の成果物及び納入時期は以下のとおりである。
成果物 | 内容 | 納入時期 |
打合せ議事録 | 打合せの目的、内容、次回打合せまでの業務などについてまとめたもの | 随時 |
プロジェクト
実施計画書 |
プロジェクトの目的、実施体制、実施内容、スケジュール、管理方法等を実施計画としてまとめたもの | プロジェクトの開始前 |
設計書 | プロジェクト実施計画書等に記載された内容を実現するために、実装すべき機能、サイトマップ、コンテンツなどの基礎的な事項をまとめたもの | 開発前 |
WEBサイトを構成するデータ | 原稿、写真データ、html、サイトマップ、ワイヤーフレーム、画像データなどデータ一式 | 履行期間終了前 |
CMSの利用マニュアル | 発注者がCMSを利用するための解説書 | 実装時 |
記事作成ガイドライン | 記事作成者(ライター)が作成するにあたり参照とするための解説書 | 実装時 |
次年度の運用事業者への引継ぎ資料 | 運用事業者への引継ぎ計画書、結果報告書、その他引き継ぎに当たり必要となる資料一式 | 履行期間終了前 |
報告書 | 事業全般についてとりまとめたもの | 履行期間終了前 |
その他 | 業務の過程で発生した資料のうち、発注者が指定するもの | 随時 |
2.1.4 納入方法
中途成果物は、メール等を用いて電子データで納品すること。郵送、DVD-R等の別媒体を利用する場合は発注者の許可を得ること。受け渡し手段については、別途発注者と協議すること。
2.3.1 システムの稼働環境
Webサイトの構築については新規にWebサーバを用いて構築することとし、構築に当たっては、当協会と十分な協議を行うこと。なお、既存のWebサーバの概要は以下のとおり
2.3.2 閲覧者環境
デバイス | |
PC | Internet Explorer 11以上
Edge、Chrome、Firefox、Safari最新バージョン(納品時点) |
SP | iOSおよびAndroidの標準的なブラウザ(Safari、 Chrome等) |
以後に掲げる項目を、可能な限り満たすこと。難しい場合は、その理由や次善策について説明すること。
2.5.1 アクセス制御
Webサイトのコンテンツの更新や運用保守等を行う職員等について、ユーザごとにIDを発行し、ユーザID及びパスワードによる認証を行うこと。
ユーザの担当する業務及び役割等によって、ユーザごとにアクセス権限が設定でき、ユーザのアクセス権限に応じ、利用可能な機能の制御が行えること。
管理者 | システム情報の変更、ユーザの登録、変更、削除を可能とすること。 |
職員 | コンテンツの追加、更新、削除を可能とすること。 |
保守担当者 | システム情報の変更を可能とすること。 |
なお、詳細なアクセス権限については、受託者と協議のうえ、決定することとする。
2.5.2 通信
2.5.3 ログの取得
2.5.4 バックアップの取得
2.5.5 不正プログラム対策
2.5.6 脆弱性対策
2.5.7 非公開情報の取扱い
2.5.8 データ分離
本サイトのデータが、他の利用者から操作されることがないよう、適切にデータを分離すること。
2.5.9 事業者環境
本システムを運用する者は、定期的に情報セキュリティに係る研修を実施している社員など、一定水準の能力が認められる者を選定し、その社員のみを運用業務に従事させること。
2.5.10 その他
システムの構築に当たっては、「京都市情報セキュリティ対策基準」を遵守し、同水準のセキュリティ対策を実施すること。
2.6.1 稼働期間
サービス開始から5年間の稼働期間を想定すること。
2.6.2 レスポンス
稼働時間中は、通常3秒以内にレスポンスがあること(イベント等によりアクセスが集中することが想定される時期でも、同等のレスポンスを確保すること)。
ただし、大量のデータのアップロード・ダウンロード等の際は当該レスポンスを確保するため、あらかじめ利用制限等を定め、京都市観光協会と事前に協議を行うこと。
2.6.3 稼働率
稼働時間中は、99.9%以上の稼働率を保つこと。
ただし、京都市観光協会が認めた保守作業等による計画的な停止は含まない。
2.6.4 性能の拡張性
将来的に本サイトで取扱うデータ量が増加した場合であっても、システムの拡張が容易となるよう設計すること。
2.6.5 上位互換性
システムで使用するOSやソフトウェアのバージョンアップがあった場合でも、その影響が小さくなるよう設計すること。
2.6.6 システム中立性
2.7.1 実施体制
2.7.2 実施計画
本業務の作業開始に当たり、契約後速やかにプロジェクト実施計画書を作成して提出し、京都市観光協会の承認を得ること。本委託期間中にプロジェクト実施計画書で定めた事項に変更があった場合は、速やかに変更の連絡を行い、京都市観光協会の承認を得ること。
2.7.3 プロジェクト管理
2.7.4 作業場所等
2.7.5 制約条件
2.7.6 その他
本仕様書に定めのない事項、や追加の事項又は本業務の遂行に当たり疑義が生じたときは、京都市観光協会と受託者との間で協議し、決定する。
以下の項目に対応するように企画提案書を作成すること。
3.1. WEBサイトデザイン
現在運営しているWEBサイトのデザインを踏まえ、必要となる箇所のデザインを踏襲し、ある程度の統一性が図られること。
3.2. CMSの開発
編集履歴の実装や下書きのプレビュー機能、記事の印刷機能など京都市観光協会が運営するにあたり、よりスムーズに実務運営ができる機能の開発を行うこと。
3.3. 運営体制の構築
記事のネタ出し、取材、執筆、掲載可否、外部ライターの活用、外部メディア連携などをフローとして構築すること。
3.4. 取材・執筆方針について
より地元の目線を加味したライターの収集の方法や記事クオリティコントロール、行政的なアプローチついてどのように解決をするのかを明確にすること。
3.5. 外部メディア連携方針
新たなユーザへのアプローチを行うために、ニュースサイトやアプリなど外部メディアとの連携は必須だと考える。その連携先や方法について提案すること。提案時の段階では、方針でも構わない。
3.6. 外部プラットフォーム連携
必要に応じて、Google My Businessなどの外部プラットフォームに掲載されている情報との連携について提案すること。
3.7. 協会会員に向けた情報発信機会の提供とメディアを通じた収益化
協会会員に向けた情報発信の機会提供として、バナー広告やネイティブアドなどの広告枠の設置・管理の手法を提案すること。また、その他本サイトを通じた収益化の手法について、提案すること。
3.8. コンテンツの効果
コンテンツに関しては、宿泊や体験コンテンツなど旅行商品や京都観光Naviへ誘導する仕組み等を組み込み、誘客に繋げること。
3.9. 業務スケジュール
業務スケジュールを作成すること。
3.10. その他
その他、WEBサイトのパフォーマンスを改善するために必要と思われることを、自由に提案すること。
スケジュール
提案書受付 | 令和元年10月7日(月)~10月21日(月)13:00必着 |
選定結果通知 | 令和元年10月末までに、メールで通知 |
提出を求める資料
送付先
下記に挙げる項目について複数人で評価を行い、平均点が最も高かった事業者を選定する。
評価項目 | 配点 |
京都の観光振興全般に対する理解度があるか | 10 |
記事の制作のフローが安定して構築されているか | 20 |
提案内容について記事の広がりが期待できるか | 20 |
来年度以降も費用面・収益面などから永続性が期待できるか | 20 |
確実かつ臨機応変な事業実施が期待できる体制・スケジュールが確保できているか | 15 |
見積金額の内訳の詳しさ、妥当性 | 15 |
なお、何らかの事由により選定した事業者との契約に至らなかった場合、もしくは契約が解除された場合には、次点の事業者を繰り上げ選定する。
公益社団法人 京都市観光協会 広報・プロモーション課 小笠原宛
〒604-8005 京都市中京区河原町通三条上ル恵比須町 427 京都朝日会館3階
Tel 075-213-0070 E-mail media@kyokanko.or.jp