「DMOとしての観光マーケティング手法」に関する2019年度の共同研究の開始について

WEB接客システムを活用し、閲覧者に最適な情報を発信します

UPDATE :
2019. 06. 18
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事業報告

国立大学法人京都大学経営管理大学院(院長 原良憲、京都市左京区、以下 京都大学)と公益社団法人京都市観光協会(会長 柏原康夫、京都市中京区、以下 京都市観光協会)は、京都市の支援のもと、「DMOとしての観光マーケティング手法」に関する共同研究を、昨年度実施しました。今年度も引き続き、京都の観光振興及び観光課題解決を目的として、下記の通り共同研究プロジェクトを実施いたしますので、お知らせいたします。

今年度の取組について

研究内容

  1. 京都市観光協会が運営する公式WEBサイト(京都観光NaviおよびKyoto Official Travel Guide)において、ページ閲覧者の閲覧状況や、画面上に表示するアンケートの回答状況に応じて、興味関心などの属性を自動で分類するルールを設定する。
  2. 1.で蓄積された情報等をもとに、特定の条件を満たす閲覧者に対して最適と考えられる情報や特典に関する情報を表示する。
  3. 2.で表示した情報に対するクリック率等を測定し、閲覧者からの注目度がより高くなるプロモーション手法の検証を行います。

参加者

京都大学経営管理大学院 MBA 観光経営科学コース受講生および

京都大学経営管理大学院 MBA サービス&ホスピタリティプログラム受講生

実施スケジュール

第1回 2019年6月24日(月)18:00~19:30

第2回 2019年7月8日(月)18:00~19:30

第3回 2019年7月22日(月)18:00~19:30

後期期間(10月~12月)も隔週で開催し、年度末(2020年3月末)までに成果報告会の実施を予定いたします。

取材案内

京都大学総合研究2号館の教室で実施いたします。取材をご希望の場合は、
前日までに問い合わせ先までご連絡ください。教室の場所等ご案内いたします。

昨年度の成果について

昨年度の共同研究では、Salesforce社のメール配信最適化サービスPardotを採用し、観光客に対するメール配信の最適化に関する検証を、下記のとおり行った。

  • まず、日本人入洛観光客の典型像を作成し、京都観光のマーケティングに関する基礎的な情報の整理を行い、「ひとり旅」「女子旅」「大人旅」「家族旅」の4パターンをターゲットとして設定した。
  • 京都市観光協会が実施する文化財特別公開の来場者アンケートで取得したメールアドレスとアンケート結果をもとに、上記の4パターンごとにメールを作成し、メールマガジンへの登録を促すメールの配信を行った。
  • メールの配信にあたっては、受信後のメール開封やクリックに応じて、次に配信するメールの件名や内容を変更するルールを予め設定し、その結果の検証を行った。

メール配信ルールの流れ

メール配信ルールの流れ

得られた主な成果は以下のとおり。

  • 「大人旅」層として配信した対象は、情報発信の最適化に一定の成果が見られた一方で、「女子旅」層はメール利用率が低いため、効果が低いことがわかった。
  • 専用のサービスを利用することで、メールマガジンジン登録者のWEBサイト閲覧履歴の蓄積・分析を詳細に行うことができ、その解釈が可能になることがわかった。

その他

国立大学法人京都大学 経営管理大学院について

京都大学は、日本を代表する総合大学として10学部に加え、充実した大学院や全国一を誇る研究所群を擁しています。また、「対話を根幹とする自学自習」によって 創造の精神を涵養する世界最高水準の学びの場を提供しています。これまで累計で202,725 名の卒業生を世に送り出し、多くの卒業生が学術分野のみならず、産業界、官界など様々な分野で 活躍しています。経営管理大学院は、2006年に京都大学に新規に開設されたMBA学位での専門職大学院となります。

京都大学経営管理大学院では、「世界の観光都市・京都」において観光経営の高度化を狙いとした観光経営科学コースを平成30年4月より開設しました。観光分野の公的機関や民間企業で働く方々を対象にして、経営の基本的な考え方を学ぶと共に、観光地や観光事業の経営の仕方について国際的な文理融合の観点から現場主義で学ぶものです。なお、本コースの開発は、観光庁の「観光経営マネジメント人材育成」政策の一環によるものであり、日本語の講義を中心とした国際的に認証された経営学修士(MBA)プログラムです。
ホームページ:http://www.gsm.kyoto-u.ac.jp/ja/

公益社団法人京都市観光協会について

京都市観光協会は、京都市における観光政策・事業推進の中核的な役割を担い、日本版DMOのロールモデルとして世界の観光をリードするエキスパート集団を目指しています。文化財活用、伝統行事振興、通訳ガイド育成、メディア取材支援、観光案内所運営、語学研修、決済環境整備、マーケティング調査など、さまざまな取組を通して、観光観連事業者の経営活動を支援し、持続可能で満足度の高い国際文化観光都市の実現を目指しています。

ホームページ:https://www.kyokanko.or.jp/

本件に関するお問い合わせ先

国立大学法人京都大学 経営管理大学院
教授 若林 直樹 / 佐野 具子
TEL:075-753-3526 FAX:075-753-3529
E-mail: kanko_mba@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp

公益社団法人京都市観光協会
マーケティング課
DMO企画・マーケティング専門官 堀江 卓矢
TEL:075-213-0070  FAX: 075-213-1133
E-mail: marketing@kyokanko.or.jp

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