京都市観光協会データ月報(2024年4月)

UPDATE :
2024. 05. 31
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データ月報

このたび、京都市観光協会データ月報(2024年4月)をとりまとめましたのでお知らせします。
今回のホテル統計の対象施設数は110軒、旅館統計の対象施設数は24軒です。

※データ月報2024年GWの概要はこちら

※下記、掲載している内容は概要のみとなっております。
より詳細な調査データ(PDF)の閲覧・ダウンロードをご希望の方は、「調査結果ダウンロード申込フォーム」よりお申込みください(回答完了後、即時閲覧・ダウンロードしていただけます)

   

 

調査結果のポイント

ホテルの稼働率は86.0%となり、前年同月から上昇、2か月連続で2019年同月に迫る水準となった

86.0%

3.9pts

2019年同月差

京都市内主要ホテル110施設における2024年4月の客室稼働率は86.0%となり、前年同月の80.0%からは6.0ポイント増となった。2019年同月の89.9%からは3.9ポイント減となった。桜の開花時期が予想から遅れたこと、イースター休暇(3/29~4/7頃)、イスラム教の断食明けなどの要因が重なり、外国人を中心に宿泊需要が増えたと考えられる。

日本人延べ宿泊数は、物価高の影響などにより、2か月連続で2019年同月からの減少幅が大きかった

290,016

20.9%

2019年同月比

調査対象施設における日本人延べ宿泊数は290,016泊となり、前月(3月)の390,479泊から25.7%減となった。調査対象施設数の変化を考慮しない場合、前年同月比は21.6%減、2019年同月比は18.3%増となった。
コロナ禍前からの調査対象かつ開業済みであった施設のみ(45施設)で比較すると、前年同月から20.0%減となった。物価高の影響などで宿泊需要が減少したことに加えて、前年同月は「全国旅行支援」が実施されていたことが要因と考えられる。2019年同月からは20.9%減となり、2023年5月の新型コロナウイルスの5類移行後では、2か月連続で減少幅が20ポイントを超えた。

外国人延べ宿泊数は2019年同月の水準を上回り、外国人比率は70.1%と過去最高水準となった

678,752

11.5%

2019年同月比

調査対象施設における外国人延べ宿泊数は678,752泊となり、前月(3月)の564,223泊から20.3%増となった。調査対象施設数の変化を考慮しない場合、2019年同月比は84.5%増となった。
コロナ禍前からの調査対象かつ開業済みであった施設のみ(45施設)で比較すると、前年同月から40.2%増となった。2019年同月比は11.5%増となり、2か月連続でコロナ禍前2019年同月を上回った。
総延べ宿泊者数に占める外国人比率は70.1%となった。2019年同月の60.0%からは10.1ポイント増となり、2014年の統計開始以降で最も高くなった。


国・地域別構成比では、2か月連続でアメリカが1位となったものの、中国も増加傾向にある

 

外国人延べ宿泊数を国・地域別構成比でみると、アメリカが21.0%(2019年同月17.2%)と最も多く、次いで中国が14.2%(同17.8%)、オーストラリアが6.5%(同7.1%)と続いた。2か月連続でアメリカが1位となった。なお、中国人延べ宿泊者数の2019年同月比(2019年から調査対象施設のみ)は7.1%減となり、前月(3月)の2019年同月比36.5%減から大幅に回復している。

平均客室単価・客室収益指数ともに2019年同月を上回り続けている

20,989

4.5%

2019年同月比

平均客室単価は24,406円となり、前年同月の20,228円からは20.7%増、2019年同月の22,341円からは9.2%増となった。客室収益指数(平均客室単価に客室稼働率を乗じた指標で、1室あたりの売上高に相当する)は20,989円となり、前年同月の16,182円から29.7%増、2019年同月の20,085円からは4.5%増となった。いずれも前月までは2桁の増加率が続いていたが、今月は1桁台となった。日本人の需要が減少したことで、特に低価格帯の施設の客室単価の底上げが進まなかったと考えられる。
また、平均客室単価を米国ドル建てで換算した場合、2019年同月比は20.7%減となっており、外国人とっては割安に感じる状況となっている。

旅館の客室稼働率は67.5%となり、2か月ぶりに2019年の稼働率を下回った

67.5

11.7pts

2019年同月差

市内主要旅館24施設における4月の稼働率は67.5%となり、前月(3月)の60.3%から7.2ポイント増、前年同月の65.8%から1.7ポイント増、コロナ禍前である2019年同月の79.2%から11.7ポイント減となった。なお、外国人比率は33.7%となり、4月としては2019年の統計開始以降、最も高くなった。

「行こう指数」は、2019年当時の水準を上回る状況が続いている

141.5

19.4pts

前月差

日本人の京都訪問意向「行こう指数」の2024年4月の値は141.5(2019年の平均値を100とした場合)となり、前年同月(132.6)や2019年同月(121.7)の水準を上回った。一方、宿泊数は2019年平均値から減少しており、物価高などの要因により京都に来たくても来れない状況、もしくは市内では宿泊せずに日帰り観光を選ぶ傾向があったものと考えられる。

京都市内における宿泊施設の施設数は前年同月比0.6%増、客室数は前年同月比1.1%増となった

59,063

1.1%

前年同月比

2024年4月末時点での京都市内における営業許可を受けた宿泊施設の施設数は、前月から23軒開業、15軒廃業、差し引き8軒増加して、3,460軒となり、前年同月の3,438軒からは0.6%の増加となった。総客室数は59,063室となり、前年同月の58,420室から1.1%の増加となった。

日帰り客を含めた市内の日本人来街者指数は、2019年当時の水準を5か月連続で上回った

116.8

3.5pts

2019年同月差

2024年4月の来街者指数は116.8(2019年の平均値を100とした場合)となり、コロナ禍前である2019年同月の113.3を3.5ポイント上回った。2019年を上回るのは5か月連続である。

市内4百貨店の免税売上額は約51.2億円となり、前月から大幅に増加し、統計開始以来最高額となった

51.2億円

156.7%

2019年同月比

2024年4月の市内4百貨店における免税売上額は約51.2億円と前月(3月)の約39.5億円から大幅に増加し、コロナ禍前である2019年4月(約19.9億円)からは円安の影響もあり2倍以上の増加となった。免税売上額が総売上額に占める割合は24.1%となった。20%を超えるのは2014年の統計開始以来初めてである。免税売上額に占める中国人の割合は53.8%(2019年同月は76.6%)となった。

観光案内所の来所者数は、2019年当時を下回っている

36.8%

2019年同月比

2024年4月の来所者数は前月(3月)から4.9%減となった。2019年同月からは36.8%減に留まっており、2019年当時を下回っている。外国人比率は59.5%となり、2019年以降で最も高い水準となった。

今後も安定した宿泊需要を期待することができる見込み

4月時点の今後の客室稼働率の予測値は、5月79.8%(前年同月76.5%、2019年同月83.1%)、6月78.3%(前年同月72.2%、2019年同月79.8%)、7月79.8%(前年同月66.3%、2019年同月77.1%)となった。
今後も、航空定期便数が回復しつつある中国を含め、多方面の国・地域からの安定した宿泊需要を 期待することができる見通しであり、異文化を背景にした方々への配慮を要する接遇が必要になる場 合も多くなると考えられる。一方、業界においては人手不足の課題があるため、業務の省力化、従業員の待遇改善、柔軟な雇用形態の導入など、工夫を凝らすことによって受入態勢を強化していくことが求められる。

出所)京都市HP、東京都HP、GoToトラベルHP、きょうと魅力再発見旅プロジェクトHP、ただいま東京プラスHP等を参考に京都市観光協会で作成

調査レポートのダウンロード/分析ダッシュボード

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※データ月報2024年GWの概要はこちら

調査仕様

全体概要

京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。

なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義しています。

※過去の調査結果はこちらからご覧ください。

調査対象

 

2024年4月時点 ホテル 旅館
施設数 客室数 施設数 客室数
調査対象 110 19,081 24 605
市内全体 267 37,099 367 5,311
カバー率 41.2% 51.4% 6.5% 11.4%
  • 平成30年の旅館業法改正にともないホテル・旅館の区分が廃止されたため、市内全体におけるホテルの施設数および客室数は、区分が廃止される直前までの旅館の数値に変動が無いものと仮定して算出している。
  • 前年と本年では対象施設数が異なる場合があるため、今回発表する前年の数値は昨年の発表値と異なる。

用語説明

  • 「販売可能客室数」・・・日々販売されている客室数の月間累積値を示す。
    例)100部屋を有する施設にて、20室が改装工事中、80室を30日間販売していた場合
    販売可能客室数:80室×30日=2,400室
  • 「客室稼働率」・・・「販売可能客室数」における「稼働客室数」の割合
  • 「外国人比率」・・・「総延べ人数」における「外国人延べ人数」の割合
  • 「構成比」・・・「外国人延べ人数」における「各国・地域の延べ人数」の割合
  • 「伸率」・・・「前年の各国・地域の延べ人数」に対する「本年の各国・地域の延べ人数」の伸率

休業の扱いについて

調査対象期間中、対象施設が臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出します
例)100部屋を有する施設が、以下のように営業をしていた場合

➀ 4月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 4月11日~20日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 4月21日~30日の期間(10日)は休業

販売可能客室数: 100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率   :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%

参考 京都市における観光調査関係の資料一覧

京都市における観光調査関係の参考資料を一覧化しております。
人流データ、京都観光総合調査、経済全般に関するデータ、宿泊施設数など随時更新しております。

以下からご確認ください。

注意事項

  • 京都市観光協会データ月報は、調査対象施設のみなさまのご協力、ならびに京都市観光協会会員および京都文化交流コンベンションビューロー賛助会員からの会費をもとに運営しております。
  • 本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ月報」を明示してください。ただし、STRデータについては、STRの書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:堀江)までお問合せください。
  • 各種数値は、データ提供元である宿泊施設等からの訂正等により、後日予告なく修正される場合があります。原則として、後から発表される数値を正しいものとして利用いただくようお願いいたします。
  • 京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となります。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主な宿泊施設を対象とする標本調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなります。
  • ご協力いただいている本調査対象ホテルには、エリア・客室数・ADRなどに分類集計したデータ、日毎稼働率の実績・予約データ(いづれも非公開)を毎月ご提供しております。調査参画をご希望の場合は、下記までお問合せください。

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本件に関するお問い合わせ先

公益社団法人 京都市観光協会

075-213-0070

企画推進課 神田、堀江