32.1%
12.5pts
前年同月差
京都市内主要ホテル103施設における2022年2月の客室稼働率は32.1%となり、前月(1月)の32.9%と同水準となった。前年同月の19.6%からは12.5ポイント増となった。1月下旬から続いたまん延防止等重点措置が各地に適用された影響で、2ヶ月連続で30%台と低迷した。コロナ禍前の2019年同月の78.5%からは46.4ポイント減となった。
-41.4%
2月の日本人延べ宿泊数は241,185泊となり、前月(1月)の277,651泊からは13.1%減となった。調査対象施設数の変化を考慮しない場合、前年同月比は98.2%増、2019年同月比は0.6%増となった。コロナ禍以前から調査対象かつ開業済みであった施設のみ(53施設)で比較すると、前年同月比は77.1%増、2019年同月比は41.4%減となった。
-99.7%
外国人延べ宿泊数は前年同月比31.2%増、2019年同月比99.6%減(コロナ禍前からの調査対象施設のみで比較すると99.7%減)となり、外国人宿泊客がほぼゼロの状態となって、もうすぐ2年が経とうとしている。
3,385円
59.6%
前年同月比
2月の平均客室単価は10,546円となり、前年同月の10,819円からは2.5%減となった。2019年同月の12,631円からは16.5%減となった。客室収益指数(平均客室単価に客室稼働率を乗じた指標で、1室あたりの売上高に相当する)は3,385円となり、前年同月の2,121円から59.6%増、2019年同月の9,915円からは65.9%減となった。価格は前年を下回ったものの稼働率が改善したことで、客室収益指数は前年を上回った。しかしながら、コロナ禍前を大きく下回る状況は変わらず、ホテルにとって厳しい経営環境が続く。
14.9%
10.7pts
前年同月差
市内主要旅館31施設における稼働率は14.9%となり、前月(1月)の18.8%からさらに下落した。前年同月の4.3%からは10.7ポイント増となったものの、2年連続で低水準となった。
46.6%
月間20日以上休業した施設が約4割を占めた。販売可能客室数は、本来販売可能であったと考えられる客室数(約2.1万室)の46.6%であった。前月に引き続き、需要が落ち込んだことで、休業日を設ける施設が増えた。
77.4
「行こう指数」の2022年2月の値は77.4(2019年の平均値を100とした場合)となり、前月(1月)の76.9と同水準となった。前年同月を大きく上回っているものの、昨年12月から下落が続いている。
55,671室
0.3%
前年同月比
2022年2月末時点の京都市内における営業許可を受けた宿泊施設の施設数は、13件開業、28件廃業、差し引き15件減少して3,596件となり、前年同月の3,801件からは5.4%の減少となった。総客室数(営業許可ベース)は推定55,671室となり、2ヶ月連続で増加したものの、前年同月の55,846室からは0.3%の減少となった。
57.0
31.2pts
前年同月差
2022年2月の来街者指数は57.0(2019年の平均値を100とした場合)となった。これは前年同月の59.0と同水準である。コロナ禍前である2019年同月の88.2からは31.2ポイント減となった。客室稼働率が前年同月から12.5ポイント増であったこととの乖離の要因のひとつとして、観光目的でない大学入試などの宿泊需要の存在が考えられる。
2月の市内4百貨店の総売上額は前年から0.7%増となったが、コロナ禍前の2019年同月比では38.6%減となった。また免税売上額の前年同月比は3.8%減、2019年同月比では94.3%減となり、依然として低水準である。
+31.0%
2月の相談者数は、前月(1月)から30.0%減となったものの、前年同月比では31.0%増となった。来街者指数と傾向が異なり相談者が増えているのは、まん延防止等重点措置の影響でイベントの催行や店舗の営業状況を確認したい観光客が多かったためではないかと考えられる。なお、相談者数の2019年同月比は86.8%減となり、外国人観光客不在の影響は大きい。
主要ホテル客室稼働率の2月時点の予測値は、例年繁忙期となる3月でも37.0%に留まる見込みである。4月は24.5%、5月も36.0%に留まっており、先行きの不透明さからか予約が滞っていると考えられる。しかしながら、京都府民を対象にした宿泊キャンペーンが3月22日から再開されており、感染状況の落ち着きが続けば、稼働率が上向く可能性が高い。
京都市内宿泊施設の客室販売価格は、桜の開花が始まる3月下旬の販売価格の中央値は30,000円を超える高水準となっていた。一方で、ゴールデンウィーク期間の販売価格は18,000円台に留まっており、前年同時期と比較して価格の下落傾向が続く見込みである。
世界各国では隔離制限や入国後検査の撤廃など、入国制限の緩和が急速に進んでいる。日本でも3月からビジネス目的や留学生らの入国が認められ、1日あたりの入国者数も7000人に引き上げられた。Google社によると、全世界における国際旅行に関する2月の潜在需要(航空および宿泊需要の検索動向の指数)は、2019年同月比で3.3%増と、旅行需要が急激に高まっていることが分かる。しかしながら、ウクライナの情勢次第では、航空運賃に大きな影響を与える原油価格や、旅行先での消費力を左右する為替レートが変動し、回復に歯止めがかかる可能性もある。
出所:京都市HP、東京都HP、GoToトラベルHP等を参考に京都市観光協会で作成
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京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。
なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義しています。
※過去の調査結果はこちらからご覧ください。
2022年2月時点 | ホテル | 旅館 | ||
施設数 | 客室数 | 施設数 | 客室数 | |
調査対象 | 103 | 18,177 | 31 | 756 |
市内全体 | 321 | 34,945 | 367 | 5,311 |
カバー率 | 32.1% | 52.0% | 8.4% | 14.2% |
調査対象期間(2022 年2月1 日~2月28日)中、対象施設が臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出する。
例)100部屋を有する施設が、以下のように営業をしていた場合
➀ 2月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 2月11日~20日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 2月21日~28日の期間(8日)は休業
販売可能客室数: 100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率 :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%
臨時休業日数 | 全日休業 (28日間) |
20日以上 28日未満 |
10日以上~ 20日未満 |
10日未満 | 休業なし |
ホテル施設数 | 4
(3.9%) |
0
(0.0%) |
0
(0.0%) |
0
(0.0%) |
99
(96.1%) |
旅館施設数 | 4
(12.9%) |
9
(29.0%) |
2
(6.5%) |
3
(9.7%) |
13
(41.9%) |
(参考)調査対象ホテルにおける2022年2月(2月1日~2月28日)の臨時休業状況
京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となる。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主なホテルを対象とするサンプル調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなります。
京都市における観光調査関係の参考資料を一覧化しております。
人流データ、京都観光総合調査、経済全般に関するデータ、宿泊施設数など随時更新しております。
以下からご確認ください。
京都市観光協会データ月報は、調査対象施設のみなさまのご協力、ならびに京都市観光協会会員および京都文化交流コンベンションビューロー賛助会員からの会費をもとに運営しております。
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