この記事は、京都観光行動基準(京都観光モラル)の普及啓発を目的とした業界ワークショップの結果についてお伝えする連載記事です。
第1回:観光モラルについての理解を深める
第2回:課題解決につながるアイデア出し
第3回:事前発表会
第4回:発表会
この記事は、京都観光行動基準(京都観光モラル)の普及啓発を目的とした業界ワークショップの結果についてお伝えする連載記事です。
第1回:観光モラルについての理解を深める
第2回:課題解決につながるアイデア出し
第3回:事前発表会
第4回:発表会
9月2日の第一回よりおよそ2か月に渡って開催して参りました京都観光モラルのワークショップも今回が最終回となりました。最終回はこれまで3回に渡るワークショップとワークショップ間の自主ミーティングでブラッシュアップしてきた京都観光モラルの普及啓発ツールのアイデアを披露する発表会となります。
これまでの3回は新型コロナウィルス感染拡大状況を鑑み、zoomでの開催でしたが、感染状況も落ち着いてきたことから、11月4日(木)10時~12時にQUESTIONにて初の対面形式で開催いたしました。
○QUESTIONとは
一人では解決できない「?」に対して様々な分野の人が集まり、みんなが寄ってたかって答えを探しに行く場所をコンセプトに2020年11月にオープンした京都信用金庫の新たなシンボルタワーです。
https://question.kyoto-shinkin.co.jp/
このレポートでは、各グループの発表内容や発表会の様子についてご報告いたします。読者の皆さまも各グループの発表を通して、京都観光モラルについて理解を深めて頂くと共に、観光客の皆さまと京都観光に携わる事業者や京都市民それぞれが京都観光モラルへの意識を高めるために何が必要か、未来の京都観光の姿を想像しながら考えて頂く機会となれば幸いです。
10:00~10:10 | ①主催者挨拶・審査員紹介 ②京都観光モラルの説明・これまでのワークショップの振り返り・発表会の概要 |
10:10~11:25 | ③各グループの発表及び質疑応答 ~グループA・B・Cの順~ |
11:25~11:40 | 休憩(審議) |
11:40~11:50 | ④講評・結果発表・表彰 |
11:50~12:00 | ⑤今後の京都観光モラル普及啓発事業について |
まずはじめに、開会にあたり主催者である京都市観光協会を代表し、専務理事の西村よりご挨拶を申し上げると共に、発表会の審査をしていただく7名の審査員をご紹介しました。
産学官7名の審査員の方々に審査していただきました。
(順不同・敬称略)
企業名・団体名 | 役職 | 氏名 |
京都大学経営管理大学院 | 教授 | 若林 直樹 |
京都信用金庫 | 常務理事 | 竹口 尚樹 |
京都府旅館ホテル生活衛生同業組合 | 事務局長 | 廣野 貴夫 |
京都国際観光レストラン協会 | 会長 | 荒木 稔雄 |
京都物産出品協会 | 副会長 | 福永 荘三 |
京都市産業観光局観光MICE推進室 | 担当部長 | 北川 健司 |
公益社団法人京都市観光協会 | 事務局次長 | 赤星 周平 |
つぎに、京都観光モラルについて改めて説明すると共に、これまでのワークショップの振り返りと発表会の概要を事務局である京都市観光協会より共有いたしました。
各グループで練ってきたアイデアをグループA、B、Cの順に発表しました。
パワーポイントの資料に加えて、寸劇を織り交ぜたグループもあり、工夫を凝らした発表となりました。
発表の持ち時間は15分です。各グループの発表後に、審査員の方々より感想等のコメントを頂きました。
京都観光モラル劇場 ~明日の京都を育てるために~
エコバッグ 京都が京都であり続けるために
Kyoto with LOVE
結果発表の前に審査員を代表して京都大学経営管理大学院若林教授より各グループの講評を頂きました。
グループAへの講評
グループBへの講評
グループCへの講評
続いて結果発表です。7名の審査員の皆さまの採点結果を踏まえ、審査員の全会一致で選ばれた優秀賞は、グループCに輝きました。採点結果は非常に僅差ではありましたが、「デジタル化」というこれからの京都観光の在り方において発信すべきテーマを体現していた点がグループCが優秀賞受賞に至った選考理由でした。
優秀賞を受賞したグループCには京都市観光協会より地元産品である黒谷和紙で制作された表彰状が授与されました。グループCの皆さま、おめでとうございました!
本ワークショップ参加者の皆さまの感想を頂きましたので、一部ご紹介いたします。
観光モラルワークショップに参加し、観光に携わる様々なステークホルダーにとって利害相反にならないモラルに関してチーム内で議論を重ねました。多義的なモラルという言葉に向かい合う中で、観光客、地元住民、事業者など立場の違うステークホルダーへの理解が重要であることを再認識しました。このワークショップへ参加することによって、京都観光モラルにあるように、多様なステークホルダーがいかに協働し持続可能な観光を推進していくかという今後より重要になっていく取り組みを深く理解する良い機会となりました。
モラルの普及啓発のアイデアをグループメンバーと議論する上で、まずは「京都が京都であり続けるために」何が大事であるか、また、京都の観光に携わる様々な業種のグループのメンバーと改めて議論することができたことは非常に有意義でした。また、それぞれの業種において抱える京都の観光に関する課題や課題解決のために行ってきた取組みを共有することができたことは、業種が異なるメンバーのワークショップならではの非常に良い経験となりました。
京都観光行動基準(京都観光モラル)で定められている「~京都が京都であり続けるために、観光事業者・従事者等、観光客、市民の皆様とともに大切にしていきたいこと~」とは本当に何なのか、観光事業者・従事者、市民、学生としての立場で今回参加させていただきました。「京都の観光を未来に託す」というテーマをグループで真剣に話し合いコロナ前の京都に戻さず、地域の活性化、環境保護、新たな観光インフラ整備を行い市民の共感の輪を広げていく事により京都の観光事業者・従事者等、観光客、市民の皆様の双方な繋がりが今後なされていくことにより「京都の魅力」を高め京都が京都であり続け未来へと託していきたいです。
全4回にわたるワークショップは最終回となる発表会を以て、終了となりました。今回のワークショップを通して京都観光に携わる事業者の皆さまや京都観光への学びを深める学生の皆さまと共に、これまで京都が抱えてきた課題を共有し、コロナ禍後の新しい京都観光の姿を京都観光モラルを軸に議論を深めて参りました。様々な立場の方に京都観光モラルを理解して頂くだけでなく、行動にまで移して頂くには、長い時間と労力を要することは想像に難くありませんが、今回のワークショップはその長い道のりの第一歩となりました。読者の皆さまにとってもこのレポートがどんな小さな行動でも一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。全4回にわたりお読み頂き、ありがとうございました。
この記事は、京都観光行動基準(京都観光モラル)の普及啓発を目的とした業界ワークショップの結果についてお伝えする連載記事です。
第1回:観光モラルについての理解を深める
第2回:課題解決につながるアイデア出し
第3回:事前発表会
第4回:発表会