長らく続いた緊急事態宣言が解除され、京都の街にも少しずつ活気が戻ってまいりました。昨年の秋のような賑わいが期待される一方で、新型コロナウイルス感染症の再拡大や混雑、渋滞などの問題が再び起こることを心配する声も聞かれます。そこで京都市観光協会では、コロナ禍以前の京都観光の姿には戻さないようにするために「京都観光行動基準(京都観光モラル)」を2020年11月に京都市と連名で発表し、京都観光に関わる全ての皆様がお互いを尊重しながら持続可能な京都観光をともに創りあげていくことを目指してきました。この「京都観光モラル」では、これまでの観光客に対するマナー啓発とは異なり、観光業界の事業者や従事者、市民のみなさまも含めて、お互いに大切にしたいことを定めて普及・啓発に取り組んでいます。
なかでも、約1,500社の会員事業者を抱える京都市観光協会では業界で働くみなさまを起点に取組を広げることを目指しており、その手始めとして、業界からの有志と京都大学観光MBAの学生をお招きしてワークショップを開催しました。このレポートでは、そのワークショップの第1回目(2021年9月2日開催)の様子をお伝えします。第1回は、オンラインミーティング形式での開催とし、初対面である参加者同士の関係性を築くこと、また京都観光モラルに対する理解を深めていただくくことに焦点を当てました。読者のみなさまも、このレポートを通して「京都観光モラル」について考えていただく機会になれば幸いです。