+82.4%
11.6pts
京都市内主要ホテル99施設における2021年7月の日本人延べ宿泊数は、前年同月比82.4%増となった。7月11日で「まん延防止等重点措置」が解除された影響により宿泊客が増加したと考えられる。コロナ禍前との比較(前々年同月比)でも8.1%増となった。
ただし、コロナ禍以前から調査対象となっている施設のみ(61施設)で比較すると、前年同月比は53.1%増、前々年同月比は24.0%減であり、コロナ禍前の水準を下回っている。
-99.6%
0.2pts
外国人延べ宿泊数は前年同月比69.2%増となったものの、コロナ禍前との比較では99.6%減となり、外国人宿泊客がほぼゼロの状態となって16カ月が経過した。
30.6%
10.0pts
客室稼働率は30.6%となり、4か月ぶりに30%を超えた。前年同月の19.9%からは10.7ポイント増となったものの、コロナ禍前(前々年同月)の77.1%からは46.5ポイント減となった。これは、国内他都市と比べても低い水準である。
1.56泊
0.13泊
1部屋当たり宿泊客数は1.50人となり前年同月と変わらない水準となった。1人当たり宿泊日数は1.56泊となり、前年同月の1.43泊から増加した。
3,120円
71.0%
平均客室単価は10,196円となり、前年同月の10,911円からは6.6%減となった。客室収益指数(平均客室単価に客室稼働率を乗じた指標で、1室あたりの売上高に相当する)は3,120円となり、前年同月の2,171円からは上昇したが、前々年同月の10,753円と比較すると71.0%減となり、ホテルの経営は厳しい状況が続いている。
23.5%
14.7pts
市内主要旅館における稼働率は23.5%となり、前年同月の8.8%から14.7ポイント増、前月(6月)の11.2%からは12.3ポイント増となった。6月20日に3回目の緊急事態宣言が解除され、修学旅行がようやく再開され始めたことで、一時的に需要が回復した。しかしながら、本来5~6月に最盛期を迎える修学旅行の多くが延期または中止となっており、さらに8月20日から再び緊急事態宣言が発出された事で、今後も旅館業界は厳しい状況が続くと考えられる。
7月は調査対象施設32軒中3軒が全日休業(予約停止)していた。本来販売可能であったと考えられる客室数(月間延べ約2.4万室)からすると、7月の販売可能客室数は75%程度だった。
-16.1%
市内主要ホテル・旅館28軒のからの回答によると、今年4月~7月までの修学旅行による宿泊利用は、2019年度比89.1%減と大幅に減少となった。一方で、8月から年度末(翌年3月)までの見込みは同43.4%増となった。例年であれば5~6月頃に実施される予定であった修学旅行が、年度後半に延期されているためだと考えられる。通年での比較では同16.1%減であった。コロナ禍の影響で修学旅行の中止や、行き先を京都以外へ変更している学校が一定数発生しているためだと考えられる。
44.8 %
市内主要ホテル旅館47軒からの回答によると、8月上旬時点の推計では、回答施設の従業員の44.8%がワクチン接種を完了していた。8月後半から業界における職域接種が始まることで、接種率が高まることが期待される。
85.0
26.0pts
「行こう指数」の2021年7月の値は85.0となり、前年同月の84.2からはほぼ変わらなかったものの、前月(6月)の59.0からは26.0ポイント上昇した。「まん延防止等重点措置」が解除されたことで旅行を検討し始める動きが回復していたと考えられる。
56,338室
3.3%
2021年7月末時点の京都市内において営業許可を受けている宿泊施設数は3,732件、推定客室数は56,338室となり、前年同月の客室数(54,536室)からは3.3%の増加となった。
67.8
21.6pts
2021年7月の来街者数は、2019年の平均値を100とした場合67.8となり、前年同月の60.9からは上昇したものの、前々年同月の89.4からは21.6ポイント減と、依然として低い水準である。年代別に見ると、7月時点では20代若年層による活動が増えていることから、高齢者に対するワクチン接種の影響はまだ顕在化していない。
-99.6%
市内4百貨店における7月の免税売上額は前年同月比232.9%増となった。昨年7月はインバウンド蒸発の影響で免税売上額が激減していたことで、大幅な増加となった。一方で、前々年同月比では99.6%減であり、依然として低水準が続いている。
デルタ株の感染拡大によって、京都府では8月2日から「まん延防止等重点措置」、8月20日から4回目の緊急事態宣言が発出された。ワクチンが普及し始め、感染者に占める65歳以上の割合は減少しているものの、重症者用病床使用率は上昇している。夏休み・帰省シーズンの観光需要が消失し、観光業界にとっては今後も厳しい状況が続く。なお、8月25日時点の京都市内でのワクチン2回目の接種率は35.3%、このうち高齢者の接種率は82.0%となっている。
EUを中心に「ワクチンパスポート」やPCR陰性証明書等の提示を条件とした入国制限緩和が進みつつあり、訪日への関心も高まっているものの、アメリカや中国では感染再拡大に伴い水際対策が強化されており、引き続き今後の動向には注視したい。
7月時点での今後の客室稼働率の予測値は10%台で推移する見込みである。ただし、これは感染再拡大前の予約状況による予測である為、実際には予測値を下回る可能性が高い。
京都市内宿泊施設の客室販売価格(宿泊日の4週間前時点で検索)は、8月末から12,000円前後で推移しており、前年同月と比較すると全体的に下落傾向にある。9月のシルバーウイーク期間に大きく上昇する傾向は見られず、11月の紅葉シーズンになってようやく上昇の兆しが見え始めている。
京都市内における日本人および外国人の宿泊状況等をタイムリーに把握できるよう、平成26年(2014年)4月以降、京都市内の主なホテルの協力を得て、国・地域別の調査(「実人数」「延べ人数」「延べ部屋数」)を毎月実施。※全国で唯一の取組(京都市観光協会調べ)。
なお、本調査では、ビジネス、観光を問わず、日本国籍以外のパスポートを有する人すべてを「外国人」として定義しています。
※過去の調査結果はこちらからご覧ください。
2021年7月時点 | ホテル | 旅館 | ||
施設数 | 客室数 | 施設数 | 客室数 | |
調査対象 | 99 | 17,897 | 32 | 769 |
市内全体 | 320 | 34,886 | 367 | 5,311 |
カバー率 | 30.9% | 51.3% | 8.7% | 14.5% |
調査対象期間(2021 年7月1 日~7月31日)中、対象施設が臨時的に休業した場合は、通常営業していた期間のみを対象にして客室稼働率を算出する。
例)100部屋を有する施設が、以下のように営業をしていた場合
➀ 7月1日~10日期間(10日)は100室のまま通常営業し、利用のあった客室数は200室
➁ 7月11日~20日期間(10日)は客室数を50室に絞って営業し、利用のあった客室数は100室
➂ 7月21日~31日の期間(11日)は休業
販売可能客室数: 100室×10日(➀期間)+ 50室×10日(➁期間) = 1,500室
客室稼働率 :利用のあった客室数300室 ÷ 営業期間中の販売可能客室数1,500室 = 20%
臨時休業日数 | 全日休業 (31日間) |
20日以上 31日未満 |
10日以上~ 20日未満 |
10日未満 | 休業なし |
ホテル施設数 | 3
(3.0%) |
0
(0.0%) |
1
(1.0%) |
2
(2.0%) |
93
(94.0%) |
旅館施設数 | 3
(9.4%) |
7
(21.9%) |
3
(9.4%) |
4
(12.5%) |
15
(46.9%) |
(参考)調査対象ホテルにおける2021年7月(7月1日~7月31日)の臨時休業状況
京都市観光協会データ月報は、調査対象施設のみなさまのご協力、ならびに京都市観光協会会員および京都文化交流コンベンションビューロー賛助会員からの会費をもとに運営しております。
本資料の数値を引用する場合は、「出典:京都市観光協会データ月報」を明示してください。ただし、P16のSTRデータについては、STRの書面による許諾を伴わない再出版もしくは二次使用は固く禁じられています。なお、報道・メディア媒体への掲載については、(公社)京都市観光協会(担当:堀江)までお問合せください。
各種数値は、データ提供元である宿泊施設等からの訂正等により、後日予告なく修正される場合があります。原則として、後から発表される数値を正しいものとして利用いただくようお願いいたします。
京都市全体の観光動向の把握については、ほぼすべての市内宿泊施設(旅館業法許可施設)を対象とする「京都観光総合調査」(京都市から年1回発表)が基本指標となる。当調査は、インバウンドマーケットの傾向を把握するための、京都市内の主なホテルを対象とするサンプル調査であるため、その他ホテルや旅館、簡易宿所、いわゆる「民泊」等に宿泊した外国人客は含まれておらず、訪日外客数(日本全体)との比較等も参考分析という位置づけとなります。
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