第51回「京の冬の旅」のテーマは「大政奉還150年記念」
武家政権の終焉であり、日本の近代国家への転換期となった歴史的な出来事の舞台は、京都でした。幕末ゆかりの寺院を中心に、初公開の寺院など14ヶ所で、通常非公開の文化財が期間限定で特別公開されます。

幕末・大政奉還…幕末・大政奉還ゆかりの公開箇所

ご案内つき…各公開箇所ではガイドによるご案内も行っています。

期間

平成29年1月7日(土)~3月18日(土)

※高台寺は平成28年12月1日(木)からの公開
※聖護院・妙法院は1月16日(月)からの公開
※一部見学休止日がございます。詳しくは各箇所欄をご覧ください。
※法要や悪天候等、都合により見学できない日や時間帯が生じる場合があります。
※情報更新日以降の見学休止・変更については、お電話でご確認ください。

時間

10:00~16:00(受付終了)

※知恩院 大方丈・小方丈・方丈庭園は~15:40(受付終了) / 高台寺は9:00~17:00(受付終了) / 妙法院は10:00~15:30(受付終了) / 東寺五重塔は9:00~16:00(受付終了)

料金

1ヶ所 600円(いずれも団体割引あり)

※東寺五重塔(通常公開部分含む)は800円
 

お問合せ

京都市観光協会 TEL 075-213-1717

主催: 対象14ヶ所・京都市・公益社団法人京都市観光協会
後援: 公益財団法人京都市文化観光資源保護財団
【写真撮影/横山健蔵・山岡正剛・柴田明蘭】

★「京の冬の旅」スタンプラリー

「京の冬の旅」非公開文化財特別公開の14ヶ所の中から3ヶ所を拝観してスタンプを集めると、指定の場所で"ちょっと一服"(お茶とお菓子など)の特典が受けられます。!

期 間:平成29年1月7日(土)~3月18日(土) ※高台寺は平成28年12月1日(木)からの公開ですが、スタンプラリーは1月7日(土)~の対応となります。

⇒詳細は「京の冬の旅 スタンプラリー」ページへ


★非公開文化財特別公開ガイドブック

特別公開14ヶ所の文化財を豊富な写真でご紹介したガイドブック。
各公開箇所受付などで販売 1冊200円
(税込)

カメライラスト特別公開箇所での写真撮影はご遠慮いただく場合がございます。
靴下イラスト冬の京都は寒いので、拝観の折には、厚手の靴下を用意されることをおすすめします。

 

金戒光明寺 (こんかいこうみょうじ)

~会津藩の本陣がおかれた城構えの寺~

 幕末、京都市中の治安維持にあたる京都守護職を務めた会津藩主・松平容保(かたもり)が本陣を構えた寺。近藤勇らが容保に拝謁し新選組が誕生した場所でもあり、境内には会津藩の戦死者の墓地がある。「謁見の間」が設けられた大方丈では、仕掛けのある虎の襖絵のほか、容保の遺墨、藩士の鎧兜など会津藩ゆかりの寺宝や伊藤若冲筆「宝珠に槌図」などを特別公開。また回遊式庭園「紫雲の庭」や、御影堂に安置された伝運慶作の文殊菩薩像や吉備観音像(重文)も拝観できる。

*1/11(水)は12:00~の公開

 

金戒光明寺 西翁院(こんかいこうみょうじ さいおういん)京の冬の旅13年ぶりの公開

~淀を望んだ高台の閑雅な茶席~

 侘び茶の奥義を極めた江戸時代の茶人・藤村庸軒(ようけん)の茶室(重文)で知られる、金戒光明寺の塔頭寺院。淀や山崎方面まで遠望できる高台に位置することから「淀看席(よどみのせき)(澱看席)」と呼ばれるようになった三畳の茶席で、点前座と客座の間に中柱を建て壁で仕切られた、「宗貞囲(道安囲)」とも呼ぶきわめて閑雅な茶席である。茶室の北側には、三尊石組や枯滝石組が残る江戸初期作庭の枯山水庭園がある。

*1/14(土)・15(日)は拝観休止

  

 

聖護院(しょうごいん)

~旧仮皇居を飾る障壁画と初公開の弁才天尊~

 山伏で知られる本山修験宗の総本山。代々皇室や摂家より門主を迎えた門跡寺院で「森御殿」と呼ばれ、御所火災時には仮皇居となった。宸殿には上段の間があり、絢爛豪華な「花鳥図」「老松図」など約170面に及ぶ狩野派の障壁画が残る。御所から移築した瀟洒な書院(重文)は、釘隠しや透かし彫りなどみどころが多い。また、明治期までは春秋に御着替がなされた初公開の「弁才天尊」(旧才智院本尊)や、財運・金運の蛇神「宇賀神像」などが公開される。

*1/16(月)~の公開となります。また1/23(月)~25(水)、1/30(月)~2/4(土)は拝観休止。

 

知恩院 大方丈・小方丈・方丈庭園(ちおんいん おおほうじょう こほうじょう ほうじょうていえん)京の冬の旅17年ぶりの公開

~徳川家の永代菩提所 豪壮な建築~

 浄土宗総本山で、徳川家康が浄土教信者であったことから将軍家の庇護を受け、壮大な伽藍が整えられた。幕末、文久年間には公武合体派の中心であった薩摩藩の島津久光が宿所とした。特別公開の大方丈(重文)は、武者隠しのある「上段の間」や54畳敷の「鶴の間」、「抜け雀」の襖絵で知られる「菊の間」など、各室が金碧障壁画で飾られた豪壮華麗な佇まいである。対照的な水墨画が描かれた小方丈(重文)や、僧・玉淵(ぎょくえん)の作庭と伝わる方丈庭園も拝観できる。

*1/10(火)~19(木)および2/17(金)は拝観休止

 

建仁寺 久昌院(けんにんじ きゅうしょういん)京の冬の旅20年ぶりの公開

~武勲を伝える襖絵と「遠州別好ノ席」~

 建仁寺の塔頭寺院で、徳川家康に仕えた武将・奥平信昌(おくだいらのぶまさ)の菩提寺として創建された。織田・徳川連合軍と武田軍による「長篠の戦い」での信昌の功績を称え、絵師・宇喜多(浮田)一蕙(いっけい)が描いた「長篠合戦図」が襖絵として残されている。心字池を中心とした本堂前庭は、二段に刈り込まれた生垣の奥に建仁寺の堂宇や東山を望む池泉観賞式庭園。書院「高松軒」には、天井や間取り、入口が複雑で変化に富んだ茶席「遠州別好ノ席(えんしゅうべつごのみのせき)」が残されている。

 

西福寺(さいふくじ) 京の冬の旅初公開

~人の世の無常を伝える檀林皇后ゆかりの寺~

 葬送地・鳥辺野の入口にあたり、あの世とこの世の境「轆轤(ろくろ)町」に建つ古刹。平安時代の地蔵菩薩像が祀られており、嵯峨天皇の妃・檀林皇后もしばしば参詣した。特別展示される「檀林皇后九相図」は、美貌で知られた檀林皇后の、生前の姿から肉体が朽ち果て土に還るまでの姿を9つの段階に分けて描いたもので、人の世の儚さや無常を伝えており、お盆の精霊迎えの時期のみ公開されてきた。「地獄絵図(六道十界図)」や江戸時代の「洛中洛外図屏風」(鳥瞰図)などの寺宝も展示される。

*期間中寺宝の展示替えがあります

*1/28(土)は15:00~の公開

*2/3(金)・28(火)は拝観休止

 

高台寺(こうだいじ)

~桃山文化の粋を集めた 秀吉とねねの寺~

 慶長11年(1606)、豊臣秀吉の菩提を弔うため正室・北政所ねねが建立した寺で、華やかな桃山文化を偲ばせる建物や庭園、茶室が数多く残る。今回は、秀吉と北政所を祀る霊屋(おたまや)(重文)の、厨子扉や須弥壇に施された美しい装飾「高台寺蒔絵」を特別に近くで見ることができるほか、開山堂(重文)と霊屋をつなぐゆるやかな「臥龍廊(がりょうろう)」を通る特別ルートでの拝観や、境内の最も高い部分に位置する展望台も公開される。

*平成28年12/1(木)~の公開となります。

*スタンプラリーは平成29年1/7(土)~~の対応となります。

 

妙法院(みょうほういん) 京の冬の旅13年ぶりの公開

~「七卿落ち」ゆかりの天台三門跡の一つ~

 代々皇室から住職を迎えた「天台三門跡」の一つ。幕末の「八月十八日の政変」で失脚した尊王攘夷派の三条実美(さねとみ)を始め7人が、長州へ落ち延びた「七卿落ち」ゆかりの地として知られ、今回は宸殿で「七卿落図」が特別展示される。また、国内最大級の桃山期の庫裏(国宝)や、御所の旧殿を移築したという大書院(重文)の狩野派の障壁画、伏見城遺構とされる池泉式庭園などみどころは多い。平安時代初期の不動明王像(重文)を祀る「内仏殿」(護摩堂)や龍華蔵(りゅうげぞう)(宝物庫)なども拝観できる。

*1/16(月)~の公開となります。また2/25(土)、3/3(金)は拝観休止。

  

 

壬生寺 本堂・狂言堂(みぶでら ほんどう きょうげんどう) 本堂は京の冬の旅7年ぶり、狂言堂は京の冬の旅初公開

~新選組ゆかりの寺 壬生狂言の舞台~

 無言劇「壬生大念佛狂言」(重要無形民俗文化財)を伝える平安時代創建の律宗寺院。新選組が境内を訓練場として使っていたことでも知られ、隊士の墓が残されている。特別公開の本堂では、美しい截金(きりかね)文様が見事な、現存最古級の地蔵菩薩立像(重文)のほか、奈良・唐招提寺に伝わる国宝・鑑真和上坐像の「お身代わり像」も初公開。あわせて「大念佛堂(狂言堂)」(重文)では、能舞台にはない「飛び込み」「獣台(けものだい)」など特異な構造や、壬生狂言の衣装や小道具、面も公開される。

*1/30(月)~2/5(日)は拝観休止。

 

 

島原 角屋(しまばら すみや) 京の冬の旅13年ぶりの公開

~新選組も通った旧花街の揚屋建築~

 江戸幕府公認の花街として栄えた島原に残る角屋(重文)は、江戸時代の饗宴・もてなしの文化の場である揚屋(あげや)建築の唯一の遺構。幕末には新選組が通い、西郷隆盛、久坂玄瑞なども利用したという。江戸期の文化サロンで、饗宴のための施設であることから、細部にまで意匠を凝らした見事な建築が残されている。今回は「臥龍松(がりょうしょう)の庭」、「松の間」、天井を網代組みにした「網代の間」、「台所」などの一階部分が公開される。(二階座敷と美術館はご覧いただけません)

*~3/14(火)までの公開となります。3/15(水)~は「角屋もてなしの文化美術館」として通常公開(月曜休館、祝日の場合翌日)

  

 

妙心寺 大庫裏・経蔵(みょうしんじ おおぐり きょうぞう)

~京都最大の禅寺 巨大な台所と輪蔵~

 妙心寺は、臨済宗妙心寺派大本山で京都最大の禅寺。約10万坪の境内に並ぶ「七堂伽藍」の一つ・大庫裏(重文)は、数百人分の食事を調理し配膳するための台所である。巨大な木材を縦横に組んだ豪壮なつくりで、定朝(じょうちょう)作と伝わる地蔵菩薩像を祀った30畳敷の食堂、大竃、貯蔵庫などを備えている。あわせて公開の経蔵(重文)には、六千五百巻の経典を納めた八角形の回転式輪蔵(経巻棚)が据えられ、これを一回転させると全巻を読んだのと同じ功徳が得られるという。※輪蔵を回転させることはできません

 

妙心寺 大雄院(みょうしんじ だいおういん) 京の冬の旅初公開

~柴田是真の襖絵が彩る石河家の菩提寺~

 尾張藩家老・石河光忠(いしこみつただ)が父の菩提を弔うために建立した妙心寺の塔頭寺院。客殿には、江戸末期から明治初期の漆芸家・蒔絵師の柴田是真(ぜしん)が描いた襖絵72面が残る。猿が愛らしい「滝猿図」や中国・唐代の武将を題材にした「郭子儀図」など各室異なる題材で、「四季草花図」では向日葵が描かれているのが珍しい。円山応挙の門人・土岐済美(ときざいみ)筆の山水の襖絵が残る書院や、妙心寺境内では珍しい池のある庭園のほか、所蔵の寺宝や「蚕繭紙(さんけんし)」なども公開される。

*1/22(日)は13:00~の公開

   

 

妙心寺 養徳院(みょうしんじ ようとくいん) 京の冬の旅初公開

~「酒茶論」を伝える石河家の菩提寺~

 豊臣秀吉の重臣であった石河光重(いしこみつしげ)が、父・光延の菩提を弔うため創建した妙心寺の塔頭寺院。本堂には、本尊・釈迦三尊像や石河家歴代の位牌を安置し、梅や椿が咲く枯山水庭園には、十三重石塔や灯籠が点在する。寺宝「酒茶論(しゅちゃろん)」は、妙心寺五十三世をつとめた高僧・蘭叔玄秀(らんしゅくげんしゅう)が著した漢文体の掛軸で、酒と茶の徳について論争したもの。また、桃山時代に活躍した曽我直庵(そがちょくあん)筆の白と黒の「鷹の図」2幅や、鑑真和上請来と伝わる鉄鉢などの寺宝も特別展示される。

*期間中寺宝の展示替えがあります

*1/15(日)、2/18(土)は13:00~の公開

  

 

東寺 五重塔(とうじ ごじゅうのとう)

~京都の象徴(シンボル) 日本一高い五重塔~

 世界文化遺産に登録された真言宗総本山。平安京造営時に国家鎮護のために創建され、のちに弘法大師空海に下賜された。徳川三代将軍家光が再建した五重塔(国宝)は、高さ約55mで日本一高い木造塔である。特別公開の初層内部は極彩色の文様で彩られ、密教の根本仏・大日如来に見立てた心柱を囲んで金剛界四仏が安置されている。また金堂(国宝)、21体の仏像(うち16体が国宝、5体が重文)が立体曼荼羅を形成する講堂(重文)など密教美術の宝庫といわれる諸堂も拝観できる。